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※6/29に塩崎厚生労働大臣宛に以下の要望書を送付しました

【要望】MERSをはじめとした感染症対策に係わる要望

2015年6月29日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 前略 感染症対策をはじめとした公衆衛生行政に対するご尽力に敬意を表します。
 さて、6月20日のWHO報告では、2012年9月以降のMERS累計患者は全世界で1,334人、死者471人とされていますが、韓国では今年5月20日に感染が確認された後、急激に患者が増加し、6月27日現在で182人の感染(うち32人が死亡)が確認されています。
 保団連では、エボラ出血熱の国内侵入を防ぐとともに感染症対策を強めるため、昨年12月10日に「エボラウイルス病(エボラ出血熱)等、感染症対策に係わる要望」書を提出し、改善を求めて参りましたが、現状の対策ではまだまだ不十分です。 新感染症、1類感染症、2類感染症対策を強め、国民の命と健康を守ることは、国の責務と考えます。
 当会は、地域で日々患者を診療している保険医の団体として、下記に掲げる感染症対策の早急な充実を求めるものです。

一.韓国におけるMERS患者の治療と感染防止対策に日本政府として協力を行うこと。また、その成果を日本国内の感染症対策に活かすこと。
一.韓国を含めた感染国(地域)への渡航及び感染国(地域)を経由した入国者に対して、感染予防及び公衆衛生に関する周知徹底を図ること。
一.空港、港湾などの検疫体制を強化するため、検疫官を増員配置すること。
一.保健所の役割と機能を再認識し、保健所の設置数及び職員数を大幅に拡大すること。
一.感染症防止対策強化のため、下記の対応を急ぐこと。

@全ての都道府県に第一種感染症指定医療機関の整備を行うとともに、搬送システムの整備を国の責任で実施すること。
A新感染症、1類感染症、2類感染症は、深刻な症状をきたすとともに、他者への感染力が非常に高いことから、新感染症や1類感染症に罹患している疑いのある患者が、2類感染症指定医療機関を受診してはならないことや、新感染症、1類感染症、2類感染症に罹患している疑いのある患者が、一般医療機関を受診してはならないことの周知・徹底を図ること。
B一般医療機関を受診した患者に新感染症、1類感染症、2類感染症の疑いが発生した場合、当該医療機関がどのような対処をすべきかについて、懇切丁寧に示すこと。
CWHO等で接種が推奨されているワクチンの定期接種化と、ワクチン接種による健康被害補償の充実を図ること。
D無保険者を無くし、全ての国民が医療にかかれる制度にすること。

以上