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【抗議声明】安保法案−特別委員会強行採決に強く抗議

2015年9月17日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

  

 本日、4時半過ぎ、参議院安保特別委員会において野党委員らによる鴻池祥肇委員長不信任動議が否決された直後に与党委員らにより安保法案の採決が強行された。
 国民の大半が十分に説明していないと述べており、今国会での成立に反対している。安保法案の「違憲性」が明白となるだけではなく、ホルムズ海峡の機雷掃海など安保法案の立法根拠とした事実すら首相自らが撤回した。委員会審議が相次ぎ中断しており、委員会で出された疑問や法解釈について首相や閣僚らはまともに答弁していない。こんな稚拙な法案により未来の日本の若者が戦争にかり立たれることは断じて許すことはできない。安保法案への賛否に関わらず徹底して審議を継続すべきである。
 昨日、鴻池委員長が地方公聴会終了直後に締めくくり質疑を行うことを職権で決めたが、これらは公聴会を形骸化させ民意を無視する行為である。
 昨夜、委員長の委員会運営に対して野党が抗議し、本日午後に開会された特別委員会において委員長不信任が提出されたが、不信任否決後に、委員長自らが職権で予定した締めくくり質疑すら行わず、強行採決が行われ参議院本会議へ緊急上程を行おうとしている。こうした議会運営は、憲政史上例のない多数決による暴挙と言わざるを得ず強く抗議する。
 私たちは、本日、全国の医師・歯科医師4,700名から賛同いただいた廃案アピールを持ち寄り、医師、歯科医師、看護師、医学生、医学者、子育て中のママらが「採決強行するな」、「命を守る医療者が命を奪う戦争に協力させられることは断じて許さない」ことを強く訴えるとともに、たとえ安保法案が強行採決されることがあっても決してあきらめず声を上げ続けることを誓い合った。
 国民の思いと国会の与党議員の意識との乖離は甚だしく、採決強行に賛成した議員をわれわれは決して忘れない。戦後70年の反戦・平和の誓いを胸に再び戦争の惨禍と731部隊のように医学犯罪に加担する歴史を繰り返さないために参議院での採決強行を許さず、平和と命を守る共同の輪を更に広げ行動していく。

以上