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※全国保険医団体連合会では、4月28日に下記の要望書を安倍総理、塩崎厚生労働大臣、麻生財務大臣及び河野防災担当大臣宛に送付いたしました。


平成28年熊本地震被災者への医療・介護などの
確保に関する緊急要望書(その2)

2016年4月28日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 平成28年(2016年)熊本地震の甚大な被害へ貴職ご尽力に、敬意を表します。
 さて、被災された方々の生命と健康を守るための医療支援等につきましては、すでに一部対応がされていますが、まだまだ不十分な点も少なくありません。
 また、被災地域の医療体制等の早急な復旧・復興は、緊急・不可欠の課題です。
 当会は、医師、歯科10万5千人の団体として、4月19日にも表記内容つきまして緊急要望をしましたが、その後状況も踏まえて、 改めて緊急要望書を提出いたします。財源措置を含め、下記事項実現に向けた早急の対応をお願いたします。

1.

被災者の医療費一部負担金 ・保険料免除について。

(1)

7月末としている免除対象期間を早急に延長すること。

(2)

保険料についても免除を行うこと。

(3)

一部損壊についても免除対象とすること。

(4)

医療費一部負担だけでなく、入院時の食事一部負担についても免除とすること。

(5)

熊本県内の市町村国保の被険者については、当面資格証明書の交付を止め、正規の被保険者証を交付すること。

(6)

免除等の取り扱いは厚生労働省ホームページに掲載されているが、被災地では未だ 十分な周知が行われているとは言がたい。説明文書の張り出し・配布や、拡声器等で広報するなど、あらゆる手段を通じて遺漏のないようにすること。

2.

被災者の介護保険料および利用料、障害福祉サービスの利用料負担の免除および減免措置についても上記1と同様にすること。

3.

上下水道など、ライフラインの復旧に全力を挙げること。

4.

避難所において新たな病気を発生させないために、医療機関に準じての感染対策―うがい、手洗の励行など対策―を講じること。そのために、うがい薬、手洗用薬、マスクなどを常備すること。避難所に必要数の仮設トイレを設置し、被災者に十分な量の栄養ある食事を提供すこと。またプライバシーの確保、福祉避難所整備など障害者対策の確保を行うこと。

5.

被災者対する各種ワクチン接種は、無料で実施できるようにすること。また「心の ケア」など長期的見通しにたった継続的な医療支援を行うこと。高齢者、病弱者などが適切な医療・療養が確保できるよう、被災地以外の場所を含む受け入れ体制について行政が責任を持って行うこと。

6.

被災した医療機関および介護施設・福祉施設への復旧・再建ために緊急支援を直ちに行うこと。地域住民の生命健康を守る立場から、公的民間問わず被災医療機関の医療機能の復旧・再建にむけ、 支援対策を激甚災害法や特別立象とするとともに、緊急かつ必要な支援措置を国、県あげてとりくむこと。

(1)

公的、民間問わず被災した医療機関および介護施設・福祉施設の復旧・再建にむけ、公的資金による支援制度の創設などを直ちに実施してください。

(2)

公的、民間問わず被災した医療機関および介護施設・福祉施設の復旧・再建にむけ、無利子、長期の返済猶予の緊急融資制度を創設し、ただちに実施してください。

以上