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※全国保険医団体連合会は、11月13日に下記の抗議声明を安倍総理大臣と岸田外務大臣宛に送付しました。(PDF版はこちら)。

【抗議声明】「核兵器禁止条約」交渉決議に反対した
日本政府に抗議する

2016年11月13日
全国保険医団体連合会理事会

 

 国連総会第一委員会(軍縮)は、10月27日、核兵器を禁止し全面的廃棄に導く文書を交渉する会議の2017年開催を求める決議案を賛成多数で採択した。
 決議は「国連の会議を開き、核兵器を禁止する法的拘束力がある文書の交渉に入ることを決める」と明記したもので、人類の悲願である核兵器廃絶に向けた大きな一歩である。
 ところが、あろうことか、世界で唯一の被爆国である日本は、核保有国である米国、ロシアなどとともに反対に回り、提案国であるオーストリアやメキシコを始め、核兵器の非人道性を訴えて決議案に賛成した多くの国々から深い失望をかった。
 これは、核兵器廃絶を願う世界中の人々に対する裏切り行為であり、二度と原爆の惨禍を繰り返してはならないという被爆者の切実な思いを踏みにじるものである。
 日本は、これまで米国に核の傘の中にありながら、非核三原則を堅持し、核兵器廃絶を訴え続けてきた。その流れを止めるべきではない。
 当会は、開業医宣言「10.平和の希求―人命を守る医師はいかなる戦争をも容認できない。私たちは歴史の教訓に学び、憲法の理念を体して平和を脅かす動きに反対し、核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任であることを確認する」の精神にのっとり、今回の日本政府の対応に強く抗議するとともに、今後政府が核兵器禁止条約交渉に積極的に参加し、核兵器禁止に向けて主導的な役割を果たすことを強く要望するものである。

以上