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※全国保険医団体連合会は、4月19日に非核平和部長名で以下の声明を発出しました。(PDF版はこちら)。

【声明】軍事ではなく外交交渉による北朝鮮の非核化を
日本を巻き込む戦争の危機回避を求める

2017年4月19日
全国保険医団体連合会
非核平和部長 永瀬 勉

 

 米国トランプ政権は、シリアへのミサイル攻撃、アフガニスタンでの新型爆弾使用に続いて、北朝鮮への軍事的圧力を強める姿勢を取っている。トランプ大統領は「すべての選択肢がテーブルの上にある」として、北朝鮮への軍事力行使の可能性を示唆している。4月9日に米海軍第3艦隊は、空母カール・ビンソンを主力とする空母打撃群を北朝鮮近海に派遣することを明らかにし、より破壊力のある原子力潜水艦の配備も検討中と伝えられている。
 安倍首相がこうしたトランプ政権の姿勢に支持と理解を表明していることは、重大である。
 北朝鮮が進めている核兵器とミサイル開発は、国連安保理決議、6か国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙である。世界の平和と安全を脅かす行為であり、断じて許すことはできない。
 北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させ、非核化を実現する手段は、軍事ではなく、外交交渉によるべきである。軍事的圧力に対し北朝鮮がさらなる挑発行為で対応し、米国が軍事力を行使すれば、日本と韓国を巻き込んだ戦争に発展し、おびただしい犠牲が出る事態になりかねない。
 命を守ることを使命とする医師、歯科医師として、米国トランプ政権に軍事的圧力を中止し、戦争の危機を回避する行動を強く求める。
 同時に、安倍政権に対しては、国際紛争を解決する手段として武力による威嚇と行使を放棄した平和憲法を持つ国の政府として、北朝鮮への経済制裁の厳格な実施、それを通じた外交交渉により非核化を迫ることを関係諸国に要求することを求める。

以上