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※全国保険医団体連合会は、下記の要請書を厚生労働大臣、保険局医療課長ほか、マスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:158KB])。

遠隔診療(オンライン診察・医学管理)について
2018年診療報酬改定での拙速な保険導入には反対します


2017年12月19日
全国保険医団体連合会
医科社保・審査対策部長
武田 浩一

 

 貴職におかれましては、日頃の保険医療行政に対するご尽力に敬意を表します。
 さて、中央社会保険医療協議会(以下、中医協)では、本年11月及び12月に「情報通信機器を用いた診察及び医学管理」として▽“遠隔”再診料の新設▽“遠隔”医学管理料の新設▽情報通信機器、診療環境、その他の要件設定のあり方―等に係る審議が行われました。診療側・支払側とも点数項目の新設の方向性に異論は無く、遠隔診療に特化した再診料等の新設が具体化される見通しとなっています。
 しかし、保団連が本年8月に指摘した▽緊急時対応等の医療安全管理▽情報通信機器の水準▽患者の個人情報保護▽オンライン診察に対する医学的エビデンスに基づく検討の不足―等の課題について、未だ十分に中医協で審議されたとは言えません(8/25「診療報酬引き上げ、改善へ―18年改定に向け 厚労省に要請」を参照)。
 昨年から都市部を中心として民間営利企業によるビジネスが展開されていますが、診療報酬改定に無理やり合わせる形で、性急に保険導入を進めるべきではありません。中医協では、医療費抑制やベンチャービジネスの拡大を目的とした政府の遠隔診療推進の方針に左右されることなく、医学的エビデンスに基づく慎重な議論を行うように強く要望するものです。
 保団連は、遠隔診療(オンライン診察・医学管理)について2018年診療報酬改定での拙速な保険導入は止めるように、下記の通り要望します。

一.

2018年改定での遠隔診療(オンライン診察・医学管理)に係る拙速な保険導入は止め、現在策定中のガイドラインも含めて、引き続き中医協で慎重に審議して下さい。

以上