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※全国保険医団体連合会は、下記の声明をマスコミに送付しました(PDF版はこちら[PDF:153KB])。

医科新点数検討会決議


2018年3月18日
全国保険医団体連合会

 

 2018年診療報酬改定は、本体を0.55%(600億円)引き上げたが、全体では▲1.25%(−1460億円)のマイナス改定となった。
 0.55%の引き上げでは、地域医療を守り、医療従事者の雇用・労働環境を改善するには程遠いものである。
 私たちは、国民医療を守り、医療従事者が安心・安全な医療を患者さんに提供できるよう、日常診療への適切な評価を行い、初・再診料をはじめとする基礎的技術料を中心に、診療報酬の大幅引き上げを求める。
 介護報酬についても、0.54%引上げられたものの、相次ぐマイナス改定や制度改悪によって深刻な人手不足と経営困難を改善できないため、大幅な報酬引き上げが必要である。
 一方、患者さんに目を向けると、経済的な理由から、治療の中断、投薬・検査の拒否、症状のある部分のみの治療を求めるといったことがおきている。それにもかかわらず、政府は「75歳以上の患者窓口負担の原則2割化」「かかりつけ医普及を理由とした受診時定額負担」「薬剤の患者自己負担引き上げ」など、新たな患者負担増を検討・具体化しようとしている。
 私たちは、診療報酬・介護報酬の引き上げ、改善とともに、新たな患者負担増は行わず、患者窓口負担の軽減を求める。
 以下の事項を要望する。

一、

医療従事者が、安心して働くことができ、患者さんに寄り添った地域医療が提供できるよう、診療報酬を引上げ、改善すること。また介護報酬を引き上げること

@ 初・再診料をはじめ基礎的技術料を大幅に引き上げること
A 診療報酬の現場の実態に見合う改善を行い、不合理を是正すること

一、

75歳以上の窓口負担2割化をはじめとする新たな患者負担増の計画は中止し、患者窓口負担を軽減すること

一、

診療報酬・介護報酬とも改定実施までの十分な周知期間を保障すること

2018年3月18日
2018年保団連・医科新点数検討会 参加者一同