ホームニュースリリース・保団連の活動私たちの提言・意見

※全国保険医団体連合会は、第48回大会期第1回代議員会にて下記の通り決議を採択し、マスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:121KB])。

第1回代議員会決議


 昨年来、「森友」「加計」問題に端を発し、財務省による公文書改ざんや、厚労省の裁量労働制に関する偽装データの国会提出、自衛隊のイラク「日報」の隠蔽など、安倍政権の下で、議会制民主主義や立憲主義の根幹を揺るがす事態が次々と明るみになっている。
 そうした中で安倍政権は、診療報酬の実質マイナス改定をはじめ社会保障の連続改悪や消費税の増税など、国民のいのちと暮らしを軽視し、格差と貧困を拡大してきた。政府が新たに策定した「骨太の方針2018」は、引き続き社会保障費の抑制・縮小を推し進めるものであり、国民の負担増・給付削減を強いるものとなっている。
 地域医療の崩壊や医療機関の経営危機が叫ばれるようになって久しい。いま必要なことは、社会保障費抑制路線を転換し、地域住民に必要な医療が十分行き渡る提供体制を整えることである。
 そのために基本的人権の尊重と民主主義、平和主義を基調とする現憲法に即して、医療と社会保障を充実させ、発展させることが求められている。
 私たちは、第一線医療の担い手として、それぞれの地域でのさらなる日常診療の充実と研鑽に努めるとともに、本代議員会が提起した下記を中心とする諸課題に全力で取り組む。

 

一、

医療と介護を後退、縮小に導く「経済・財政再生計画」は中止すること。75歳以上の高齢者の窓口負担2割化は行わないこと。患者・利用者の負担を大幅に引き下げること。

一、

初・再診料などの基礎的技術料をはじめとする診療報酬を、大幅に引き上げること。

一、

社会保障の財源は応能負担原則に基づいて確保し、消費税増税は中止すること。医療にはゼロ税率を適用し、消費税損税を解消すること。

一、

保険医の裁量権が守られるよう画一的な審査はやめ、医療機関の指導と監査にあたっては、保険医と患者の人権が守られるようにすること。

一、

原発の再稼働、新増設はやめ、既存の原発は速やかに廃炉にすること。

一、

政府は、非人道的な核兵器は国際法違反と宣言し、核兵器禁止条約を批准すること。

一、

9条をはじめとする現行憲法の改定は行わないこと。

一、

政府は、沖縄の普天間基地の運用停止と返還を求め、辺野古新基地建設を中止すること。

以上、決議する。

2018年6月24日 全国保険医団体連合会 第1回代議員会