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※全国保険医団体連合会では、下記の申し入れを内閣総理大臣及びマスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:169KB])。

【要望】山口県「大島大橋」損傷及び送水管破断による
断水被害等への支援に関する要望

2018年11月15日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 さる10月22日にドイツの海運会社オルデンドルフ・キャリアーズが所有する貨物船が衝突した事故で損傷した山口県「大島大橋」は、今も通行制限が実施されています。また、衝突事故に伴って送水管が破断し、今も周防大島町ほぼ全域で断水が続いています。
 各家庭や事業者へ水を供給するための送水管仮設工事の完了は11月末までで、断水解消のめどは12月中とされています。また橋そのものは、12月上旬までに補強して通行制限が解除されるものの、完全復旧は来年4月末と報道されています。
 断水が続く周防大島町では、食事や手洗い・洗顔を行う生活用水の確保すらままならず、給水車までの往復で足腰を痛めたり、お風呂もなかなか入れない状況が続いています。
 また、風が吹けば大島大橋の通行そのものが通行止めになってしまいます。
 当会に加盟する山口県保険医協会の会員医療機関に対する調査でも、入浴ができない、トイレは職員が持参した水で流す、使い捨て食器を使うなどの状況が続き、患者さんへの医療提供にも困難を生じており、「とにかく水が必要」との声が寄せられています。
 周防大島町の住民の命と健康を確保するためには、こうした状況の一刻も早い改善が必要です。
 全国保険医団体連合会は、医師・歯科医師107,000人の保険医の団体として、医療提供の確保と患者さんの健康の確保のために、下記事項の早急な実現を強く求めます。

一、

大島大橋損傷及び断水被害について、災害対策にかかる特別措置を発出し、一刻も早く復旧をはかること。

一、

下記の対策を県、町に協力して実施するとともに、必要な財政支援を行うこと。
@ 町民の生活用水の確保と、健康管理
A 町内での代替水源設備の整備や港湾の拡充
B 国、県、自治体職員の派遣など、人的補充
C 患者や要介護者が入浴できる環境の整備
D 使い捨て食器や災害トイレ、ウエットティッシュなどの無償交付
E 事故により発生した出費や生計上及び経営上の損害への補償や金融支援

一、

事故を起こした海運会社に対する損害賠償請求への国の援助

以上