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※全国保険医団体連合会は、第48回大会期第2回代議員会にて下記の通り決議を採択し、マスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:233KB])。

第2回代議員会決議


 政府は、2019年度予算編成をした。その大きな特徴は、社会保障費自然増を4800億円へ圧縮する一方、防衛費も右肩上がりで伸ばし続け過去最高額を計上したことである。さらに防衛大綱と中期防衛力整備計画では、5年間で27兆円も計上し、歴代政権でさえ違憲としてきた専守防衛を逸脱する最新兵器を配備するとした。
 国民には社会保障充実を喧伝し消費税引き上げを迫り、財政赤字や高齢化を理由に社会保障費を相次ぎ削減する一方、診療報酬を抑制し、医療崩壊を解消するどころか医師・歯科医師には長時間労働で安上がりの医療提供を求めている。これ以上の犠牲者を出してはならない。
 安倍首相が執念を燃やす9条改憲が現実となれば、軍拡競争の歯止めはなくなり、社会保障費削減が加速することは明白である。政府は、2040年の人口減少を理由に、自立・自助の予防・健康づくりの推進や医療・年金など給付抑制となる全世代型社会保障を3年で進めるとしている。昨年末に策定した改革工程表2018には、医療・介護負担増など61項目が盛り込まれ、75歳以上の窓口負担2割化をはじめ医療・介護の負担増が狙われている。
 今必要なことは正規雇用を拡充し賃金を増やし安心して働ける環境を整備すること、社会保障費抑制路線を転換するため、大企業や富裕層への優遇政策を改め、応能負担原則に基づき社会保障財源を確保することである。
 来る統一地方選挙、参議院選挙では、社会保障を拡充する政治への転換を目指すとともに、下記の要求実現に全力で取り組む。

 

一、

75歳以上の窓口負担2割化をはじめ患者負担増計画を中止し、患者負担を大幅軽減すること。子どもと妊産婦の医療費を無料化すること。

一、

初・再診料などの基礎的技術料をはじめとする診療報酬を大幅に引き上げること。

一、

社会保障の財源は応能負担原則に基づいて確保し、消費税増税は中止すること。医療にはゼロ税率を適用し、消費税損税を解消すること。

一、

医師数を増員し、医師の健康と地域医療を守ること。

一、

保険医の裁量権が守られるよう画一的な審査はやめ、医療機関の指導と監査、適時調査にあたり保険医と患者の人権が守られるようにすること。

一、

原発の再稼働、新増設、核燃サイクルはやめ、既存の原発は速やかに廃炉にすること。

一、

政府は、非人道的な核兵器は国際法違反と宣言し、核兵器禁止条約を批准すること。

一、

9条をはじめとする現行憲法の改定は行わないこと。

一、

政府は、沖縄の普天間基地の運用停止と返還を求め、辺野古新基地建設、土砂投入を中止すること。

以上、決議する。

2019年1月27日 全国保険医団体連合会 第2回代議員会