ホームニュースリリース・保団連の活動私たちの提言・意見

※全国保険医団体連合会では、下記の声明を国会議員等及びマスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:115KB])。

【談話】健康保険法等の一部改正法案の
参院委員会での採決に抗議します

2019年5月14日
全国保険医団体連合会
会長 住江憲勇

 

 「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案」(以下「改正法案」)は、本日、参議院厚生労働委員会で採決が行われ、賛成多数で可決されました。今週中にも本会議で可決、成立となる見通しです。
 改正法案は健康保険法、社会保険診療報酬支払基金法など16本もの法律の改正が一括で提案され、国民、患者、医療現場に大きな影響を与える内容であるにもかかわらず、衆議院では実質3日、参議院は2日の審議しか行われていません。
 私たちは、以下のような重要な問題を含む改正法案が、十分な審議が尽くされないまま委員会で採決されたことに強く抗議します。

 改正法案には、マイナンバーカードによるオンライン資格確認の導入が盛り込まれています。医療現場にマイナンバーカードが持ち込まれることで、院内でのカード紛失や番号漏えいや、それらに対応するための医療機関の負担増に対して、患者や医療者の不安や疑問を払拭するに足る説明は、依然として不十分です。
 参議院厚生労働委員会の附帯決議にあるように、保険医療機関等に対する支援や負担軽減を図ることは当然行われるべきですが、マイナンバーの普及拡大を企図した本措置の導入それ自体、国民的議論が尽くされていません。

 また改正法案では、審査支払機関「改革」が盛り込まれ、審査支払機関を、医療費抑制を主眼としたビッグデータ活用の推進役に変貌させるとともに、患者の個別性が考慮されない機械的審査の拡大、保険者の意向に応じた査定が強められるおそれがあります。
 全国47都道府県にある社会保険診療報酬支払基金の支部を廃止し、縮小することについては、衆参それぞれの厚生労働委員会の附帯決議で「社会保険診療報酬支払基金の審査委員会及び審査事務局については、地域医療の特性を踏まえ、引き続き四十七都道府県に設置されるよう、必要な措置を講ずること」とされました。支払基金の再編は、この趣旨に即した対応が取られる必要があります。

 改正法案は、「骨太の方針2018」等に盛り込まれた負担増など今後の医療費抑制の「土台づくり」とされています。私たちは地域医療を担う医師・歯科医師として、本改正法案が含む上記の問題点を特に指摘して注意を喚起するとともに、「ストップ!患者負担増」の取り組みをいっそう広げていく決意です。

以上