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診療報酬大幅引き上げ、患者窓口負担の軽減
署名にご協力ください

全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇
全国保険医新聞2019年10月5日号より)

 

 高齢化が進む下で、安心して暮らすためには医療や介護がより重要となっています。どこに住んでも必要な医療が受けられる安心の暮らしには、国民皆保険制度が欠かせません。支えているのは地域の第一線の医療機関です。
 地域の医科・歯科医療機関の経営を安定させ、さらに国民医療の改善を保障する診療報酬の引き上げが、強く求められています。

 しかし安倍政権の下で、社会保障費の自然増抑制が既定路線とされ、診療報酬、介護報酬のマイナス改定や患者負担増などが進められてきました。診療報酬は、直近3回連続でマイナス改定です。
 地域医療の現場では、人件費を抑えるなど必死の努力で医療提供が維持されています。過去のマイナス改定分を元に戻すだけでも10%以上の診療報酬の引き上げが必要です。

 一方、患者さんの状況はどうでしょうか。年金の支給額を自動的に抑制する「マクロ経済スライド」の仕組みが導入され、高齢者の生活は土台から揺らいでいます。働く人の生活も、低賃金と長時間労働でギリギリです。
 加えて、医療や介護の保険料の上昇、患者・利用者負担の相次ぐ引き上げ、消費税増税が追い討ちをかけます。今でも必要な検査や投薬を断る患者さんや、受診できない人もいます。政府は「社会保障制度の持続可能性」などといいますが、制度の持続の前に国民の暮らし、健康が損なわれてしまいます。

 全国津々浦々で日々患者さんと向き合っている会員一人ひとりに呼びかけます。
 いのち、健康を守る医師・歯科医師として、今こそ診療報酬の大幅な引き上げと患者負担の軽減を求める声を上げましょう。

 保団連は、「基本診療料(初・再診料、入院基本料など)と基礎的技術料を中心に、診療報酬を10%以上引き上げること」、「新たな患者負担増の計画は中止し、患者窓口負担を軽減すること」などを求める医師・歯科医師署名への協力を呼び掛けます。
 集まった会員署名は、国会議員、関係省庁に届けます。ご協力をよろしくお願いいたします。

以上