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※全国保険医団体連合会では、11月24日に地域医療活動交流集会を開催し、下記の決議を採択しました。決議はマスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:185KB])。

 

【2019年度地域医療活動交流集会決議】
必要な医療が受けられるために、患者負担軽減を実施するとともに、
診療報酬の大幅引き上げを求める決議

2019年11月24日
全国保険医団体連合会

 安倍政権は、更なる社会保障改悪を強引に推し進めようとしている。
 2020年4月の診療報酬改定では、総枠マイナス改定の実施や市販類似薬の保険給付外しが企図されているが、2002年以降のマイナス改定による引き下げ幅は累計で10%以上にのぼり、地域医療を支える現場は疲弊しつづけている。
 2021年春の通常国会をめざし、@後期高齢者の窓口負担2割化、A外来受診時定額負担、B金融資産に応じた患者負担引き上げ、C70歳以上の現役並み所得の判定基準引き下げなどが検討されようとしている。
 2020年春の通常国会に法案提出をめざして検討されている介護保険は、利用料負担の拡大や保険給付縮小が企図されている。また、ケアプラン作成の有料化については先送りする方向で調整に入ったと報道されたが、まだ先送りが決定しているわけではない。
 これらが実施されれば、医療と介護が国民から遠のいてしまう。
 さらに、2020年9月までに公的・公立病院424病院の再編・統合の検討を求めるとともに、民間病院の病床削減を求める動きも強まっている。病床を含めた地域医療供給体制の削減は、そこに住む人々の命と健康を脅かす。
 必要なことは「いつでも、どこでも、だれでも」が必要な医療・介護を受けられる制度を守り、改善することである。このための財源は、ある。
 企業の内部留保は毎年拡大し、2018年度には463兆円を超えている。
 @賃金や雇用体系を改善し、企業負担を増やして保険料収入を増やす、A法人税課税を先進7か国並みに引き上げる、B所得に応じた累進課税とする、C高薬価を是正する等の施策を実施すれば、患者負担を軽減し、診療報酬を引き上げ、雇用と生活、社会保障を守ることが可能である。
 平成22年版厚生労働白書では、社会保障分野の「総波及効果」は公共事業よりも高く、主要産業より「雇用誘発効果」が高いことが示されている。
 社会保障への支出は、社会保障を受ける人を支えるだけでなく、雇用を確保し、日本経済を押し上げる効果を有する。社会保障拡充は、景気浮揚に寄与するものである。
 こうしたことから、私たちは次の事項の実現を強く求める。

一、

新たな患者負担増計画及び介護保険利用者負担増計画を中止し、負担を軽減すること。

一、

賃金や物価上昇、「働き方改革」に伴う人件費増に対応するために、2020年改定で基本診療料を中心に医科・歯科とも診療報酬を10%以上引き上げること。とりわけ、低診療報酬に置かれている歯科診療報酬の抜本的引き上げを図ること。

一、

地域状況を勘案しない病床再編・削減をやめること。

以上、決議する。