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※全国保険医団体連合会では、下記の理事会声明を総理大臣、厚生労働大臣及びマスコミ各社を発表しました(詳細PDF版はこちら[PDF:102KB])。

【理事会声明】2020年診療報酬の抜本的引き上げを求める

2019年12月8日
保団連18〜19年度第24回理事会

 

 財務省が11月25日に発表した「令和2年度予算の編成に関する建議」では、@保険給付範囲の在り方の見直し、A保険給付の効率的な提供として、診療報酬改定の合理化・適正化等を提言した。診療報酬を巡っては「診療報酬改定において2年間で2%半ば以上のマイナス改定」、「診療報酬本体のマイナス改定」を要求した。
 しかし11月13日の中医協に報告された「第22回医療経済実態調査」結果では、一般病院の損益差額は2.7%の赤字で、依然として厳しい病院経営の実態が浮き彫りとなった。特に人件費は支出の5割以上を占めている。医科診療所(無床)も損益比率は横ばい・低下し、医療法人(無床)では、赤字(損益率0%未満)が3分の1を超えている。
 歯科診療所の8割を占める個人立の損益比率は微増だが、依然、医療現場の実態に近い最頻値と平均値の乖離が大きく、歯科医院間での格差が見られる。
 以上のように調査結果は、病院では赤字基調が続いていること、医科・歯科診療所とも経営の改善が見られないこと、依然として医療・歯科医療従事者の給与水準は低い状況に留まっていること等を示している。
 このことは小泉政権以降強められてきた医療・社会保障の総枠抑制で広がってきた医療崩壊が、現在も改善されていないことを示している。
 地域医療の最前線を担う診療所では、高齢化なども背景に、複合的な疾患様態や様々な生活背景を抱える患者が増え、プライマリケアを支える地域の医療機関の役割発揮が更に求められている。またより多くのマンパワーを要する在宅医療に参入する医療機関を増やすことが喫緊の課題となっている。医師増の抜本的対策及び医療界として働き方改革も急務となっている。
 保団連は患者・国民の期待に応え、安全・安心な医療を提供していくためにも、医療経営の底上げに向けて、基本診療料、歯科基礎的技術料を中心に診療報酬のネットでの抜本的引き上げ・改善を求める。また10月の薬価改定における引き下げ財源について、本体改定財源にきちんと充当するよう求めるものである。

以上