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※新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、医療用マスクが不足しているという意見が寄せられています。また、マスコミでも報道がされはじめています。こうした状況を踏まえて、全国保険医団体連合会では下記のの要望書を総理、厚生労働大臣に送付しました(PDF版はこちら[PDF:119KB])。

【要望書】新型コロナウイルスに関連した感染症の発生に伴う
医科・歯科医療機関等へのマスク等の
安定供給の強化に関する緊急要望

2020年2月6日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 前略 国民の医療と健康確保に対する貴台のご尽力に敬意を表します。
 さて、1月15日に日本国内においても、中国・武漢市に滞在歴がある肺炎患者から新型 コロナウイルスが検出され、2月5日時点で国内感染者は35人となり、中国に次ぐ多さとなっています。
 感染対策として首相官邸ホームページでは、「手洗い」や「マスクの着用」を含む「咳エチケット」などの通常の感染症対策が重要とされていますが、市場からマスクがなくなり、医科・歯科医療機関や高齢者施設等で使用するサージカルマスクも大変不足しています。
 2月5日に厚生労働省医政局経済課が発出された事務連絡「新型コロナウイルスに関連した感染症の発生に伴うマスク等の安定供給について」では、「1月28日付け当課事務連絡にて関係業界団体を通じて増産要請を行い、現在、各社とも24時間体制で増産に当たっていますが、現場の需要を満たすには未だ時間を要する見通しです」とし、「各医療機関の在庫等の状況に応じて、安定確保に向けた取り組みについてご理解・ご協力をお願いします」としています。
 しかし、各医療機関のマスク在庫は少なく、入荷の見通しが立っていません。また、特に歯科においては、患者さんの唾液やタービンの水はねなどがあるため、マスクは必須です。エタノールやグローブなどの衛生材料等も不足しています。
 一方、ネット上では、高い値段でマスクの投機的な取引が行われています。
 政府におかれましては、患者さんへの感染対策上も医科・歯科医療機関へのマスク等の供給のため、下記の対策を緊急にとっていただけますよう、強く要望いたします。

一、 医療機関用マスクや衛生材料等の安定供給に向け、関係業界団体への要請を再度行っていただくこと。
一、 感染症が発生していない国からの輸入を進めること。
一、 臨時措置として、自治体等の備蓄マスク等を必要な医科・歯科医療機関に提供いただくこと。
一、 マスクの投機的な取引について、規制を行うこと。

以上