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※全国保険医団体連合会では、新型コロナウイルス感染拡大のもとで、下記の声明を厚生労働省、保険局医療課及びマスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:151KB]

【要請書】新型コロナウイルス感染への対応に伴う
診療報酬に関する緊急要請書

2020年4月30日
全国保険医団体連合会
会長 住江憲勇

 

 日頃は国民医療の発展にご尽力いただき、誠にありがとうございます。
 全国保険医団体連合会は、全国の医師・歯科医師10万7千人で構成する保険医の団体です。患者、国民が安心して医療を受けられ、医療経営が安定して行われることの実現を求めて活動しています。
さて、新型コロナウイルス感染が拡大する中、患者の命と健康を守り感染防止対策や患者の不安軽減のため、私たち保険医、保険医療機関は連日努力を続けております。一方では緊急事態宣言など国や自治体の外出自粛要請によりに患者の受診が抑制され、医療機関の経営に大きく暗い影を落としています。このような中で新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いに関する通知や事務連絡の発出回数は短期間に二桁となり、「療養の給付」の際の注意や、診療報酬請求はどうなるのかという不安を強く感じながら、我々は地域医療の第一線で踏ん張っているのが現状です。
 そのような中で私たちは4月18日、改定点数運用の検討会を電話会議で開催し、「2020年度診療報酬改定で定められた不要不急の『レセプト記載事項』の実施延期などを強く求める」緊急決議(別添)を採択し、貴省に要請致しました。
 この緊急決議で縷々述べた通り、改定実施で新たに求められている診療報酬明細書への記載事項は実に膨大です。さらに一連の新型コロナウイルス感染症への対応で示されている診療報酬の臨時的取扱いの請求も同時に行う必要があるなど、改定時の診療報酬請求対応以上に重くのしかかっています。
 しかし要請実施以降、ついにゴールデンウイークに突入しましたが、貴省からは何らの対応も示されていません。従って下記の項目を早急に実施するとともに、全国の医療機関に周知を徹底するよう強く求めます。

一、 診療報酬の2020年4月請求分の請求日を少なくとも5月15日まで延期すること
一、 改定で新たに求められている記載事項が誤っているとしても、感染症による臨時的対応が終息するまでの間は柔軟に対応すること。その旨を支払基金・国保連合会に速やかに通達すること。また指導上問題にしないこと

以上