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※全国保険医団体連合会では、下記の要望書をマスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:206KB]

沖縄県議会議員選挙で示された民意を無視する工事再開に
強く抗議し、 辺野古新基地建設の即時中止を求める

2020年6月12日
全国保険医団体連合会
非核平和部長 永瀬 勉

 

 6月12日、安倍政権は、工事関係者に新型コロナウイルス感染者が出たため工事を中断していたが「新型コロナウイルス感染拡大防止対策について受注者等と調整を行い、準備が整った」として工事を再開した。
 6月7日に行われた沖縄県議会議員選挙では、「辺野古新基地建設反対」を訴える当選者が過半数を占めた。
 沖縄県民の「もうこれ以上、沖縄に基地をつくらせない」「新基地建設よりコロナ対策を」という民意が示されたばかりである。
 にもかかわらず、選挙への影響を回避するため、選挙が終わるまで工事を中断し、選挙終了後に工事を再開することは、明らかに沖縄県民を愚弄するものと言わざるを得ない。
 この間、2018年9月の沖縄知事選挙、2019年の新基地建設をめぐる県民投票、同年の参議院選挙、そして、今回の沖縄県議会議員選挙と沖縄県民の民意は、十分に示されてきた。
 しかし、安倍政権は、沖縄県民の民意を踏みにじり、辺野古新基地建設を強行してきた。「基地のない沖縄を」という沖縄県民の願いを無視した安倍政権による辺野古新基地建設強行は、「基本的人権の尊重」「平和主義」「国民主権」「地方自治の尊重」という日本国憲法の原則をも侵害するものである。
 また、「本体工事」着工から5年近くが経過しているが、土砂投入量は2%未満であり、埋め立て土砂の大半が投入される大浦湾側には広大な軟弱地盤が広がっており、建設工事に展望がないのは明らかだ。巨額の費用を新基地建設に費やすのではなく、「コロナ対策」など国民の生命と生活を守るために回すべきである。
 国民の命と健康を守り、平和と民主主義を守る医師・歯科医師の立場から、そして、平和で安心して暮らせる沖縄と日本を実現するため、辺野古での工事再開に強く抗議し、新基地建設工事を即時中止することを求めるものである。

以上