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※全国保険医団体連合会では、下記の意見書を総理、厚生労働大臣、財務大臣及びマスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:167KB]

【要望書】「令和2年7月豪雨」による被災者の医療と
医療提供体制確保に関する緊急要望書

2020年7月7日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 「令和2年7月豪雨」による甚大な被害に対する貴職のご尽力に、敬意を表します。
 さて、被災された方々の生命と健康を守るための医療支援と、被災地域の医療体制の復旧・復興は、緊急・不可欠の課題です。
 厚生労働省からは、被保険者証が提示できなくても保険診療が受けられることや、保険者の責任で窓口負担や保険料の徴収猶予・減免が可能であること、概算請求や施設基準等の特例措置等が示されました。しかし、国の負担による医療や介護の窓口負担や保険料の免除等を実施する旨の通知はだされていません。
 新型コロナウイルス感染症拡大によって、地域住民も医療機関も疲弊しています。「令和2年7月豪雨」によって、被災地の住民や医療機関はさらなる困難に直面しています。
 こうしたことから当会は、医師、歯科医師10万8千人の団体として、下記の通り緊急要望書を提出いたします。早急の対応をお願いいたします。

1. 被災者の医療費一部負担金および入院時の食事一部負担金を国の負担で免除し、医療費が無料になる措置を直ちに講じること。また国の負担により、被災者および被災事業所の国民健康保険料(税)、後期高齢者医療制度保険料、社会保険料の負担免除および軽減措置を講じること。
2. 国の負担による被災者の介護保険の保険料および利用料、障害福祉サービスの利用料負担の免除および減免措置を講じること。
3. 被災地域の医療機関への医薬品、医療材料などの迅速な供給・確保を実施すること。
4. 避難所については、避難者間の空間的距離の確保や間仕切り等による新型コロナウイルス感染症対策をとること。プライバシーの確保、ジェンダー・障害者対策に十分配慮すること。福祉避難所を設置すること。マスク、消毒液の確保等に留意すること。避難所に必要な数の仮設トイレ、エアコン等を設置し、寝具や歯ブラシ、ウエットティッシュ、衛生材料などを届け、被災者に十分な量の栄養のある食事を提供すること。
5. 被災医療機関および福祉施設への復旧・再建のために緊急支援を直ちに行うこと。地域住民の生命と健康を守る立場から、公的、民間問わず被災医療機関の医療機能の復旧・再建にむけ、支援対策を激甚災害法や特別立法の対象とするとともに、緊急かつ必要な支援措置を国、県あげてとりくむこと。

以上

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