ホームニュースリリース・保団連の活動私たちの提言・意見

※全国保険医団体連合会では、下記の声明を発表し、マスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:103KB]

【声明】核兵器禁止条約の50カ国批准達成を心から歓迎する

2020年10月25日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 2017年7月7日、被爆者が中心となり、核兵器の非人道性を世界に訴える運動が広がる中、核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇を禁止するという核兵器禁止条約(TPNW)が国連で圧倒的多数の賛成で採択された。
 2020年10月25日、この核兵器禁止条約は50カ国の批准書が国連に寄託され、90日後に発効することになった。
 保団連として、この核兵器禁止条約の50カ国批准達成を心から歓迎する。
 この新しい国際条約が発効されれば、世界は核兵器廃絶へ一歩前進することができるが、核兵器禁止条約が発効しても、核兵器が自動的になくなるわけではない。
 核保有国はこの条約自体を拒否している。世界で唯一の戦争被爆国であるにもかかわらず、日本政府は条約に背を向けている。このことは、核兵器廃絶を願う世界の人々の思いを失望させ、二度と核兵器の惨禍を繰り返してはいけないという被爆者の切なる思いを踏みにじるものである。
 私たちは、1989年に活動の指針として決定した「開業医宣言」において、「平和への希求『人命を守る医師はいかなる戦争も容認できない。私たちは歴史の教訓に学び、憲法の理念を体して平和を脅かす動きに反対し、核戦争の防止と核兵器廃絶が現代に生きる医師の社会的責任であることを確認する』」ことを明らかにしている。
 日本政府には、唯一の戦争被爆国として、一刻も早く、核兵器禁止条約に積極的に署名、批准し、核兵器廃絶に向けて主導的な役割を果たすことを強く要望する。
 私たちは、被爆者や平和願う世界の人々と団結し、核兵器に固執する勢力を孤立させ、核兵器廃絶をめざしていくことを決意する。

以上

ホームニュースリリース・保団連の活動私たちの提言・意見