※全国保険医団体連合会では、「医療機関への感染拡大防止支援の補助金」について、下記の要請書を発表し、厚生労働大臣及びマスコミ各社に送付いたしました。(PDF版はこちら[PDF:159KB]

【要請書】「医療機関・薬局等の感染拡大防止等の支援」の
補助対象機関に歯科技工所を加えることを求める

2020年12月23日
全国保険医団体連合会
歯科代表 宇佐美 宏

 

 12月15日に閣議決定された令和2年度三次補正予算で、感染防止対策への支援として、病院・有床診療所、無床診療所、薬局・訪問看護ステーションに対する補助金が盛り込まれた。新型コロナウイルス感染症拡大の「第三波」と言われる感染者の増加の中、切迫した医療現場に対する重要な施策として評価したい。
 しかし、この補助の対象機関には、歯科医療機関とともに歯科保険診療の給付を支える歯科技工所が含まれていない。歯科技工所が感染拡大防止策に留意しながら歯科技工物の製作を行うことは、新型コロナ感染拡大下でも患者・国民に安心の歯科医療を提供し続けるために不可欠であり、その問題点を指摘せざるをえない。
 従来から歯科技工所は、低歯科診療報酬を背景とした低歯科技工料のもとで厳しい状況に置かれてきた。とりわけコロナ禍による委託技工取引の減少は、余力の少ない小規模歯科技工所にとって存続にかかわる深刻な課題である。保険技工を担う歯科技工所は、地域の歯科医療提供体制を構成する一員であり、コロナ禍により地域の歯科技工所が減少すれば、歯冠修復・欠損補綴治療をはじめ良質な歯科治療の提供が将来にわたって困難になりかねない。
 歯科技工における感染防止対策の徹底は安全な歯科医療提供にとって不可欠である。日本補綴歯科学会は『補綴歯科治療過程における感染対策指針』の中で、「印象体、技工物等の誤った取り扱いや不適切な搬送は、スタッフの感染源への曝露や感染の拡大につながる可能性がある」と指摘し、歯科技工所や歯科技工物の消毒について詳述している。また、日本歯科技工士会・日本歯科医師会共催での「感染症予防歯科技工士講習会」が予定されるなど、歯科医療界全体として歯科技工における感染拡大防止に取り組んでいる。
 歯科技工所は、これまでも二次補正予算での医療従事者等への「慰労金」や、感染予防対策支援事業の対象とされてこなかった。新型コロナ感染拡大の下で、感染対策を行いながら歯科技工物の供給を行う歯科技工所への国の支援等は、まったく不十分である。
 歯科医療提供体制を維持し、新型コロナ感染拡大のもとでも安全な歯科治療を行うことができるよう、三次補正予算の感染拡大防止対策支援の補助対象機関に、保険技工を行う歯科技工所を追加することを強く求める。

以上

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