※全国保険医団体連合会では、下記の声明を発表し、マスコミ各社に送付しました。(PDF版はこちら[PDF:209KB]

コロナ禍で露呈した脆弱な医療提供体制の立て直しを求める決議

 

 新型コロナウイルスの感染拡大は医療・社会保障の脆弱さを露呈し、国民生活の困窮や経済低迷に追い打ちを掛けた。また長引く受診の手控えは国民の健康を悪化させ、医療機関経営にも打撃を与えている。政府の無為無策による感染急増と医療逼迫・崩壊は、変異株の拡大も加わって一層深刻化している。
 このような中にあって菅政権は、75歳以上の窓口負担2割化法案を強行採決し、心身ともに疲弊する高齢者・家族に追い打ちを掛けた。国民・事業者には罰則強化で休業・時短を迫る一方で、感染リスクが強く懸念される五輪開催を強行しようとしている。人流増加と変異株の感染拡大を招く五輪は中止し、十分な補償、検査拡大、ワクチン接種など感染収束に向けて全力を集中すべきだ。
 私たち医療者が、第一線医療の担い手として、コロナ禍での患者・国民の命・健康確保に向けて役割を発揮できるように、医療提供体制の立て直しに向けて以下の事項を強く要求する。

一、 すべての医療機関、歯科技工所に対する減収補填や補助金拡充を実施すること。
一、 75歳以上の窓口負担2割化を実施しないこと。
一、 コロナ禍で露呈した脆弱な医療提供体制を立て直すため、診療報酬を大幅に引き上げるとともに、医療従事者を確保すること。
一、 人流増加、変異株の感染拡大を招く五輪開催は中止すること
一、 新型コロナワクチンの安全・迅速な接種体制を構築すること。
一、 早期の感染把握に向け抜本的に検査を拡充すること。
一、 保健所の体制を強化し、公立・公的病院の統廃合計画を見直すこと。

2021年6月27日 2020年〜2021年度第2回保団連代議員会

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