※全国保険医団体連合会では、下記の要望書を発表し、総理、財務大臣、厚労大臣及びマスコミ各社に送付しました。(PDF版はこちら[PDF:136KB]

【要望書】介護保険サービス利用者の8月1日からの
負担拡大の中止を求める緊急要望書

2021年7月30日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 前略 国民医療・介護サービスの確保に対するご尽力に敬意を表します。
 さて、介護保険サービス利用者の負担額について8月1日から、@低所得者(市町村民税非課税世帯)の食費負担の引き上げと補足給付に対する資産要件の強化、A高額介護サービス費の負担限度額の引き上げが予定されています。
 市町村民税非課税世帯の食費負担(補足給付の負担限度額)の引き上げは、ショートステイ利用者で年金収入等80万円以下の場合1カ月(30日)6,300円増、年金収入等120万円以下で月10,500円増、年金収入等120万円超で月19,500円増となります。施設サービス利用者は、年金収入等120万円超で月21,300円もの負担増となります(施設サービスについては、年金収入等120万円以下、80万円以下は据え置き)。
 さらに、補足給付の資産要件である預貯金基準の引き下げも予定されていますが、これが実施されれば、補足給付が受けられず食費・居住費を全額自己負担(月に約5万円〜10万円の負担増)しなくてはならない利用者も出てきます。
 高額介護サービス費は、同一世帯に年収約770万円〜1,160万円の65歳以上の方がいる場合は世帯上限額が現行の月44,400円から月93,000円に引き上げられ、年収約1,160万円超の65歳以上の方がいる場合は月44,400円から月140,100円に引き上げられます。
 しかし、コロナ禍によって、さらに国民生活は一層厳しさを増しています。
 今国が実施すべきは、感染拡大を止め、必要な医療や介護サービスが受けられるようにすることです。8月1日から予定されている@市町村民税非課税世帯の食費負担の引き上げと補足給付に対する資産要件の強化、A高額介護サービス費の負担限度額の引き上げは絶対にすべきではありません。
 当会はこれまでも、食費・居住費負担の引き上げや高額介護サービス費の引き上げに反対してきましたが、改めて下記の点を強く求めるものです。

一、 市町村民税非課税世帯の食費負担の引き上げ及び、補足給付に対する資産要件強化を中止すること。
一、 高額介護サービス費の負担限度額の引き上げを中止すること。

以上

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