※全国保険医団体連合会では、下記の談話を発表し、マスコミ各社に送付しました。(PDF版はこちら[PDF:114KB]

【談話】マイナンバーカードの保険証利用の報道についてのお願い

保険証を合わせて持参することを呼びかけてください

2021年10月21日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

 

 10月20日よりマイナンバーカードの保険証利用の「本格運用」が始まりました。これに関する報道を多く行われているところです。
 厚労省によると、10月10日段階でマイナンバーカードの保険証利用の準備が完了している医療機関は、病院・医科歯科診療所・調剤薬局のうち7.9%、約1万8千施設です。8月29日の時点では4.9%、1万1千施設でした。約1カ月半で3ポイントしか増加していません。10月20日の「本格運用」の時点でも1割程度と予想されます。
 マイナンバーカードを保険証として利用できる医療機関名は厚労省のホームページで公表(10月17日現在で掲載医療機関は1万1,309施設)されていますが、患者さんの多くがそれを確認して受診するとは限りません。マイナンバーカードの保険証利用の準備のできていない医療機関、カードリーダーを設置していない医療機関に患者さんがマイナンバーカードでの受診を求めた場合は、「保険証忘れ」と同様の取り扱いとなることが9月22日の社会保障審議会医療保険部会で確認されています。
 医療機関の窓口での「保険証忘れ」の対応は、過去に受診歴があれば多くの場合「次回保険証を持参してください」ということで患者負担は1〜3割を徴収していますが、原則は患者さんがいったん10割負担し、後日、被保険者資格を確認した上で自己負担割合に応じた額を返金する扱いとなります。
 マイナンバーカードの保険証利用ができないことによる医療機関窓口での混乱が、危惧されます。つきましては、以下の点にご留意をよろしくお願いいたします。

一、 10月20日の「本格運用」以降もほとんどの医療機関でマイナンバーカードは保険証としては使えないことが理解できる報道としてください。
一、 しばらくの間は、マイナンバーカードでの受診を希望する場合でも、保険証を合わせて持参することを呼びかけてください。

以上

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