※全国保険医団体連合会では、下記の要請書を発表し、厚労大臣及びマスコミ各社に送付いたしました(PDF版はこちら[PDF:269KB])。
【要請書】診療報酬の「外来後発医薬品使用体制加算」
「A243後発医薬品使用体制加算」の
臨時的取り扱い等に関する要請書
2021年12月22日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇
2020年末に発覚した小林化工、日医工等の不祥事を発端に、後発医薬品等の供給が制限され、また出荷調整によって購入も代替も困難となっています。後発医薬品不足の影響を受け、先発医薬品への変更も困難な状況です。
事態を受け、厚生労働省は「後発医薬品の出荷停止等を踏まえた診療報酬上の臨時的な取り扱い」(9月21日付)を発出し、現在供給が停止している医薬品は、後発医薬品使用体制加算等における実績要件である後発医薬品の使用(調剤)割合を算出する際に、算出対象から外しても差し支えないとしました。
診療報酬上の措置として時宜にかなった対応だと考えていますが、算出から除外されるものは2021年7月1日時点で、供給が停止されていると医政局経済課に報告があった医薬品1025品目とされました。その後も供給が停止された医薬品が増えており、現在はおよそ3100品目にまで上っていると報道されています(12/12朝日新聞)。さらに在庫偏在も相まり医療機関や薬局に行渡りにくくなっており、この事務連絡において該当する医薬品を除外するという対応では不十分な事態となっております。
地域の医療機関は、第6波も予測されている新型コロナウイルス感染拡大への対応に当たりながら、およそ2年に渡り日常診療を続けています。そういったなかで、膨大に存在する医薬品の1つひとつが同加算等に該当するかどうかを確認することは、大変膨大で繁雑な作業です。
この状況を解決するために、現在施設基準として満たしている医療機関は当面2022年3月31日までは実績報告することなく、施設基準を満たしたものとして扱うように要請いたします。
併せて、早期に供給が安定するよう措置を講じることを求めます。
以上のことから下記を要望します。
記
一、 |
後発医薬品使用体制加算等の施設基準は報告がなくても2022年3月31日まで満たしている扱いとすること。 |
一、 |
政府の責任で以て、安全性が確保された医薬品が、安定供給され続けるよう早急に対策を講じること。 |
以上