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診療報酬の改善を―国会内集会を開催


全国保険医新聞2018年4月25日号より)

 

集会では新点数検討会で集めた署名を提出した

 

■医療機関の「選別」「二極化」すすむ―条件なしの初・再診料引き上げを

 4月1日から診療報酬が改定された。全国の協会・医会が開催している新点数検討会では、改定内容の問題を指摘し、改善を求める多くの声が寄せられている。全国保険医団体連合会は4月19日、今回の改定の医療現場への影響を訴え、あらためて診療報酬の改善を求める国会内集会を開催した。

 

集会であいさつする住江会長

 集会の冒頭で保団連の住江憲勇会長は、財務省の財政制度等審議会は、「制度の持続可能性を踏まえた保険給付範囲としていく」などと打ち出して、受診時定額負担、急性期病床のさらなる削減、地域別診療報酬の特例の活用などを提言していると指摘。社会保障の削減、国民の負担増、さらには消費税増税という動きは到底容認できないと批判した。また医師の働き方の問題は、診療報酬の引き上げと医師の増員なくしての解決はありえないと強調した。

 

全体マイナスでは医療改善遠い

 集会では、医科歯科それぞれの診療報酬改定の内容に関して、医療現場からの報告がされた。
 武村義人副会長は、全体マイナス1.19%、本体プラス0.55%という改定率について、わずかながら前回改定率を上回るものの、この程度では、依然として医療改善にはほど遠く、政府が企業に対して3%の賃金引き上げを要請していることとも矛盾していると指摘した。

武村副会長

 

 医科の改定内容については、かかりつけ医機能の強化として設定された初診料への機能強化加算は、地域で奮闘している医療機関を「選別」「二極化」する方向と述べた。その上で、初・再診料の引き上げなどによる第一線医療を担う全ての医療機関の底上げが必要とした。入院基本料の再編・統合については、必要な入院医療の確保が困難になるとした。拙速なオンライン診療の保険導入にも懸念を示した。

 

感染防止対策による減算の問題 

宇佐美歯科代表

 宇佐美宏歯科代表は、口腔内の健康と全身の健康には密接不可分な関係があることが研究機関などで科学的に解明されてきているものの、歯科診療報酬の本体改定率は、わずか0.69%のプラスにとどまり、歯科医療の重要性を評価し、歯科医業経営の厳しい現状を打開するにはあまりにも低すぎると批判した。
 また、今回改定の特徴点として、院内感染防止対策を新たな施設基準として設定することによって基本診療料に減算制度が持ち込まれたこと、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」(か強診)などに新たな要件が追加されたことをあげた。その上で、歯科医療機関を「選別」「二極化」する方向がいっそう強まったとし、条件抜きの基本診療料引き上げや歯科医療費の総枠拡大などを求めた。
 集会には衆参の国会議員10人が駆けつけ、参加者を激励した。国会議員らには各地の新点数検討会で集めた署名を提出した。

以上