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ストップ患者負担増、難病患者団体と協力進む
JPA「社会保障後退 受け入れられない」


全国保険医新聞2018年10月15日号より)

 

住江会長と森氏(右)。互いの団体の署名などを掲げ、
取り組みの協力を呼び掛け合った。

 

難病医療の制度改善も意見交換

 全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長は、難病患者ら約26万人で構成する国内最大の難病患者団体「日本難病・疾病団体協議会(JPA)」代表理事の森幸子氏と10月9日に懇談した。患者負担増の中止などを求める保団連の請願署名やクイズハガキへの協力を要請し、JPAとしても協力したいと返答があった。この他、難病患者への医療費助成制度の改善などについて意見交換した。(懇談の詳報は「2018年11月5日号_難病患者の医療改善探る ― 森 幸子 JPA代表理事と対談」

 

負担増が難病患者追い討ち

 住江会長は、政府が進める75歳以上の自己負担2割化や薬の保険外しなどの中止を求める保団連の請願署名やクイズハガキを紹介し、「今年から、軽症と認定された約15万人が難病医療費助成制度の対象外となった。患者負担増が実施されれば深刻な追い討ちになる」と強調。保団連の取り組みへの協力を求めた。
 森氏は、「難病患者団体としてもこれ以上の社会保障制度の後退は受け入れられないというのが共通の思いだ。JPAとして協力したい」と話した。11月にある全国の難病患者や家族らが集まる「難病・慢性疾患フォーラム」で署名を集める予定を紹介した。

 

軽症の助成外しで矛盾噴出

 軽症とされた患者が医療費助成から外れた問題で森氏は、「難病の症状は不安定で軽重の波がある。制度から外れた後に重症化しても体調の悪化や入院などのために制度を申請する余裕はなく、医療費負担も急増してしまう」と指摘。制度が設ける重症度分類は難病研究に生かし、医療費助成とは切り離すべきと述べた。また、軽症でも高額な医療を継続する場合に医療費助成の対象となる制度の周知が必要と話した。
 住江会長は、「軽症とされた人も継続的に医学的な管理を受けることで状態が維持されていた側面があるだろう。医療費助成が受けられず受診抑制し重症化させてしまっては制度として根本的に問題がある」と述べた。住江会長はまた、受診抑制によって治療法などの研究開発に必要なデータが集まらず、難病研究にも影響が出ると強調した。

 

難病患者支える 総合的な対策も

 森氏はJPAとして難病患者を支える総合的な対策として、▽国の難病研究、治療体制の確立▽患者の経済的負担軽減▽医師、看護師、専門スタッフの充実―などを求める請願署名に取り組んでいると紹介。医療従事者の協力を呼び掛けた。

以上