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2019年参議院選挙                        

社会保障充実を争点に ― 大企業・富裕層優遇から脱却を

全国保険医団体連合会会長 住江 憲勇
全国保険医新聞2019年6月15日号より)

 

いのち・健康・食を削る

 貧困と格差が拡大し、年金減額、医療等の負担増など国民生活の困難が続く中、医療現場では患者さんの受診抑制、服薬・治療中断が広がっています。治療上必要でも命と健康を損ねてでも「防衛行動」として医療へのアクセスを絶たざるを得ない状況に追い込まれています。その上、10月から消費税が10%に増税となれば消費不況をさらに拡大します。消費税増税されれば家計の食費を減らさざるを得ないとの回答が57.2%となりました。安倍首相の言う経済の好循環とは程遠い状況になります。
 その一方で大企業、富裕層への富の集中はすさまじいものがあります。 
 国民自身が己の命、健康、日常の食生活さえも削りながら、大企業や富裕層の富の蓄積のために貢献させられているのが今の政治・社会の構図であり、新自由主義国家の特徴的な姿です。

 

企業活動しやすい

 新自由主義国家とはどんな国家形態でしょうか。国の役割は軍事、徴税、司法、外交、公共事業、社会福祉に限るというのが基本的な国家形態です。ここには所得再分配の役割を担う「社会保障」という概念・制度は存在しません。その狙いは世界一企業活動しやすい日本をつくることにあります。
 経済・社会政策の両面で大企業や富裕層への富の蓄積を何よりも優先させます。富を蓄積した大企業などが投資や消費を最大化させるという考え方から大企業と富裕層の税と社会保険料負担を限りなくゼロにするというものです。

 

法人税・所得税の空洞化招く

 この間も、1989年消費税導入後の消費税税収累計372兆円に対し、法人3税減税累計290兆円、富裕層の所得税・住民税減税は累計で270兆円。社会保障もこの30年、給付削減、患者・利用者負担拡大の一途でした。95年自立・自助・自己責任論の社会保障勧告もありました。
 安倍政権は、「世界一企業活動のしやすい国づくり」を掲げています。日本の輸出大企業などが海外で投資活動をしやすくするために、軍事・警察力が必要となります。海外で武力行使を禁じた憲法9条を変え、米軍と一体となり海外で軍事行動が可能となります。
 そのための保守2大政党作りを狙った94年の小選挙区制の導入でした。戦前は、国民主権、個人の尊厳、基本的人権、平和・民主主義が否定ないし制約されました。暗黒の歴史を繰り返させてはなりません。
 参議院選挙では、大企業や富裕層のみに富が蓄積する新自由主義国家作りを許すのかが問われています。
 保団連は、貧困と格差拡大を許さず、雇用と賃金の破壊を許さず、社会保障を充実を掲げ、各党へ要請しています。参院選に投票し要求実現の絶好の機会としましょう。

以上