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台風15号 会員の被災550件―医療機関支援に全力を

全国保険医新聞2019年10月5日号より)

 

 9月9日未明に千葉市付近に上陸した台風15号は、千葉協会会員の医療機関にも、停電や断水、建物被害などの多くの被害をもたらした。全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長は千葉協会とともに、被災した会員を訪問し、安否を確認し被害状況の聞き取りを行った。また、医療機関の早期の復旧に向けた対策を国に要請した。今後も、被災医療機関の支援に全力をあげる。

 

被災状況を話すさんむ歯科診療所の土屋院長(右)と、激励に訪れた千葉協会の吉川恵子事務局長
屋上に溜まった水が排水できず2階と3階が水没。1階も天井が剥がれ浸水している医療機関(千葉市、9月19日)
パネル部分が飛ばされて骨組みだけになった医療機関の看板(富津市、9月19日)
暴風で損傷したシャッター(鋸南町、9月18日)

 千葉協会が実施した被災会員調査では、553件(医科364件、歯科189件)が被害を受け、うち57%が停電・断水により休診を余儀なくされた(9月19日現在)。看板の全損や破損、天井からの水漏れ、塀の崩落、ワクチンの大量廃棄などが報告されている。

 

住江会長が訪問

 住江会長は9月18日、電柱の損壊による停電と断水が続く山武市の被災医療機関を訪問した。
同市埴谷にあるさんむ歯科診療所の土屋晴仁院長は、「9日経過したが固定電話、インターネット、携帯電話もつながらず、患者とも音信不通。先行きが見えない」と落胆した様子だった。
住江会長の訪問と激励を受け「元気が出ました」と話した。

 

うちわであおぎながら診療

 同市松尾町の花城医院の花城恵美子医師は、「停電の影響でぜんそく発作の小児患者にネブライザーができず、近隣の山武医療センターも受け入れが困難だった」と被災直後の混乱した様子を語った。停電のため暗くて暑い診療室で、職員がうちわであおぎながら診療を継続した。

 

レセプト受付期間の延長要請

 停電等で8月診療分のレセプト提出が困難となり、千葉協会は国保連や支払基金支部へ受付期間の延長を要請。9月17日までの個別対応が了承された。また、国に対し、被災医療機関への支援を求めた。保団連は9月19日に、首相、復興大臣、厚労大臣に被災医療機関の早期の復旧に向けた対策などを要請した。
 台風15号による千葉県内の被害については、国の支援制度から外れる一部損壊についても、自治体が設ける修理費補助金の9割を国が特例的に負担することとなった。千葉協会と保団連は、引き続き被災医療機関の支援を強めていく。

 

佐賀協会、浸水の被害多数
九州北部豪雨 「医療機器ほぼ全滅」も

 

 8月27日から佐賀県、福岡県、長崎県で降った猛烈な大雨は、医療機関にも大きな被害をもたらした。
 佐賀市では、8月26日から30日の雨量が600ミリ超を観測。浸水など佐賀県内の家屋被害は4,000件を超えた。
 佐賀協会が実施した被災会員調査では、床上、床下など浸水被害が56件(9月9日現在)となり、「床上90センチの浸水で医療機器などがほぼ全滅(武雄市の耳鼻咽喉科)」など深刻な被害も報告されている。
 佐賀協会は医療機関を訪問し、被災状況を調査した。また、国保連、支払基金支部に保険請求の延長要請、県医務課に災害復旧補助金制度の周知を要請した。
 協会と保団連は、被災医療機関の診療再開や復旧に向けて取り組みを続ける。

以上