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未曾有の災害 台風19号、千曲川決壊で診療所水没
保団連・住江会長「復興支援に全力」

全国保険医新聞2019年11月5日号より)

千曲川支流・御米川が溢れ浸水した周辺地区。写真の島谷医院は30センチ床上浸水し超音波検査機、胃カメラなどが破損した(13日朝、院長提供)

 

医療機器などが運び出されたむらかみ整形外科の診察室(右)、廃棄しなければならないタカミ歯科クリニックの医療機器(左)。高いところで3メートル以上水没した長野市豊野地区にある
被災地を視察する長野協会の宮沢会長(右)、保団連の住江会長(左)と杉山理事(左2人目)

 台風19号は10月12日夜に東海地方から上陸し、堤防決壊などを起こしながら関東、東北地方を進み、未曽有の大災害を引き起こした。前後に発生した台風15号や21号でも豪雨に遭った千葉などでは被害の深刻化も懸念される。各地の医療機関にも水没被害などが出て被災から1週間以上経っても診療再開できないところも少なくない。千曲川が決壊した長野県も大きな被害が出た場所のひとつ。全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長と杉山正隆理事・新聞部長は10月21日、長野協会の宮沢裕夫会長と共に被災した会員の状況把握と激励のため長野市・千曲川周辺などを訪問した。(訪問の詳報、政府への対応要請などはこちら)

 

 総務省消防庁の10月24日の発表によると、全国で少なくとも76人の死者、427人の重軽傷者を出した。住宅の床上浸水は福島、栃木、長野など16都県で3万1,644棟に上り、6,570棟が全半壊や一部損壊の被害を受けた。医療機関の被害も、同日現在、厚労省が把握しているだけでも、浸水、停電、断水を合わせて218件に達している。
 長野県では住宅5,578棟で床上浸水、127人の死傷者が出た。医療機関の浸水被害では厚労省が発表している4分の1以上が長野県内のものだ。
 千曲川の決壊地点に近い豊野地区で訪問した医療機関は建物や全医療機器が水没し再開が見通せない状況だ。診療再開した別地区の医療機関も処方箋のみの対応など全面再開には至っていない。
 被災によって、経済的打撃を受けたり、かかりつけの医療機関にかかれなくなったりした患者が必要な医療を受けられなくなる懸念もある。
 住江会長、杉山理事は長野協会の宮沢会長と懇談し、「保団連として被災地に寄り添い、全力で地域医療復興を支援する」と強調した。

 

医療費免除が実現

 保団連は15日には、国の負担と責任による被災者の医療費免除などを首相、厚労大臣に緊急要請した。この要請が衆院予算委員会でも取り上げられ、18日に厚労省は災害救助法が適用された自治体での医療費免除を決めた。
 対象自治体でもいまだ医療費免除を決めていないところもあり、保団連は21、25日に全ての被災者への免除を要請した。

以上