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診療報酬大幅引き上げを 11.7国会内集会
改定のたびに収入減 職員の給与上げられない

全国保険医新聞2019年11月25日号より)

国会議員に署名を提出する保団連の役員。

 

人件費下回る伸び 改善必要

 2020年診療報酬改定に向け、マイナス改定の動きが強まっている。しかし医療機関の経営を安定させ、医療の質を担保するためには、診療報酬の大幅引き上げが必要だ。全国保険医団体連合会(保団連)は11月7日に国会内集会を開き、診療報酬大幅引き上げと患者負担軽減を求める医師・歯科医師署名を国会議員に提出した。財務省と厚労省へも要請した。

 

「医療崩壊」いまだに

財務省への要請では、八幡主計官(右から2人目)に住江会長(中央)らが診療報酬引き上げを訴えた。
厚労省の担当者(右)に
要請書を渡す住江会長。

 財務省・財政制度等審議会は、1995年を起点として、賃金・物価が上がっていないのに対して医療機関の人件費等を賄う診療報酬本体は概ね上昇しているというデータを示し、本体も含めたマイナス改定を求めている。しかし同じデータでも、小泉政権の成立直前の2000年を起点にすると、診療報酬本体の伸びの水準は、医療職種賃金(加重平均)を下回っている。
 02年以降に繰り返されたマイナス改定によってもたらされた「医療崩壊」は、いまだ改善していない。診療報酬の引き上げこそ必要だ。

 

患者さんとともに取り組みたい

 保団連が11月7日に国会内で開催した集会には、21協会と保団連から130人が参加した。
 武村義人副会長は、「地域医療を守るために診療報酬の引き上げが必要だ」と述べた。住江憲勇会長は、「診療報酬全体で2%以上のマイナスが必要との財務省の発言は許せない。社会保障のあり方が問われる」と強調した。「人材不足で人件費が上がっているが、診療報酬が上がらなければ職員の給与も上げられない」「金銀パラジウム合金の高騰が、歯科医院の経営を圧迫している」「改定のたびに収入が2%ほど減る」など、参加者が厳しい実態を語った。「患者負担の軽減も含めて患者さんと取り組む運動にしたい」との声もあった。
 集会には、立憲、国民、共産各党の衆参国会議員8人が駆け付け、社会保障の充実、診療報酬の引き上げをともに求めていく決意を表明した。

 

財務省、厚労省に要請

 同日保団連は、財務省と厚労省への要請も実施した。
 財務省では医療分野を担当する八幡道典主計局主計官と懇談。住江会長、高本英司、武村両副会長と鵜飼伸理事から署名を手渡し、「診療報酬は大幅引き上げが不可欠」と要請した。また受診抑制や治療中断が進んでいることを強調し、窓口負担引き下げを求めた。
 八幡主計官は、医療費を増やせば患者負担増になるためセットで考える必要があると述べるとともに、要請は受け止めたいと応じた。
 厚労省への要請では、保険局の担当者に署名を手渡した。参加者から「スタッフの処遇改善のためにも診療報酬の引き上げを」「歯科の技術料が低く抑えられてる。総枠拡大が絶対に必要」などと訴えた。

以上