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台風19号 医療機関再開へ奮闘
保団連が栃木協会訪問・激励

全国保険医新聞2019年11月25日号より)

 

新井院長(右)に窓口で使えるマニュアルを手渡した住江会長(左)。車は代車
床下浸水し修繕を待つ新井氏自宅離れ
診察室を訪ねた住江会長と関院長(右)
浸水で破損した物などが積み上げられている関耳鼻咽喉科内科医院裏手

 保団連の住江会長は10月6日、台風19号が引き起こした河川氾濫などで被災した栃木県栃木市や宇都宮駅周辺などを訪問。会員の医療機関の被害状況を確認し激励した。

 

広範囲に浸水被害

 県内で最も被害が大きかった栃木市内では、永野川が氾濫し栃木市の中心部が広範囲に渡り浸水した。市内中心部で開業する新井歯科医院では、80センチ程度の浸水があり、機械室ではコンセントがショートしたり、コンプレッサーが使用不能となるなどの被害を受け、約2週間の休診を余儀なくされた。
 新井和幸院長は「診察室内は床上10センチ程度の浸水があった。チェアの内部に泥が溜まり、何度も洗浄してやっと使えるまでになった。床には水分が含まれた為、歪んだり、盛り上がったりしており、張り替えが必要になるだろう。歴史的にもこの地域は大規模な災害はなく、水害の保険に加入していなかった」と医院の被害を語った。
 新井院長はまた、併設する自宅の離れについても「家屋の修繕をするにも県内は材料不足で完全復旧は早くても来年になるだろう。自宅にあった2台の車も水没し、レッカー車で引き上げると大量の水が噴き出すほどだった」と被害の大きさを語った。

 

損害額5000万円超規模

 JR宇都宮駅前を流れる田川の氾濫の影響を受けた関耳鼻咽喉科内科医院でも、水位が地上から1メートル20センチほどまで上がり床上浸水の被害を受けた。レントゲンやユニット機器などが使用不能となるなどの影響で、約2週間の休診を余儀なくされた。関真奈美院長は「レントゲン機器や1年半前に新調したユニットなどは破棄。レセコンもダメになったが、バックアップしていたデータがあり対応できた」「医療機器は、幸いにも全国からお借りでき早期の診療再開ができたが、これらの機器についても買い直しが必要。被害額の見積もりは、医療機器や空調関係だけで4000〜5000万円、建物の見積もりはこれからだ」と語った。

 

訪問激励、活力に

 住江会長は「先生の懸命な復旧へ向けた奮闘は、地域医療を支え、市民にとって心強い。身体に気を付けて診療を続けてほしい」と激励した。関院長は「被災直後から無理を続けてきた。会長の激励は活力になった」と応じた。

 


未曾有の災害 協会が全力支援

栃木協会副会長・保団連理事 天谷静雄

 

 台風19号で栃木県は、主要河川の増水氾濫で大きな被害を受けた。4人が死亡し、避難者は1万9,000人。断水や停電もあり、土木関係や農業被害も合わせると、東日本大震災を上回る未曾有の被害となった。
 協会ではただちに会員医療機関にアンケートを送付し、被害状況を調査し、会員の5%にあたる39軒から「被害あり」との回答を得た。
 そのうち宇都宮市では駅前を流れる田川の氾濫で、川べりにある耳鼻咽喉科医院が1階に浸水により医療機器使用不能に、歯科医院でも機械室水没により診療不能となった。病院でも地下室が水没した。栃木市では川の氾濫により多くの医療機関が床上浸水となり、1軒の歯科医院では機械が壊れ、診療不能となった。足利市でももう1軒、診療不能となった歯科医院がある。その他は雨漏り、外構設備の破損等であった。
 協会では直ちに見舞金を持って14軒を訪問し、状況確認をした。協会の迅速な対応には感謝の声が聞かれた。11月6日には住江会長も来県して被災会員を激励訪問した。

以上