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75歳窓口2割負担化は中止を 保団連理事会が声明
高齢者の命・健康脅かす 受診抑制・治療中断は必至

全国保険医新聞2019年12月15日号より)

 

 政府の全世代型社会保障検討会議は、年末の中間報告に向けて医療改革の議論を進めており、財務省や民間議員から75歳以上の窓口負担の2割化や外来受診時定額負担の導入の声が上がっている。保団連理事会は12月8日、消費税増税で生活困窮が続く中、国民の命、健康を脅かす75歳以上の窓口負担2割への引き上げと受診時定額負担の導入に反対する声明を発表した

 

負担は現役の何倍にも

 高齢者は、収入の大半を低い公的年金に頼る一方で、複数の病気を抱え、治療も長期間に及ぶ。入院も増え、医療費負担は現役世代などの3〜7倍近くになる。高齢者に窓口負担の2割・3割への引き上げを求めることは、単純に医療費負担が2倍、3倍になるのではなく、実質的な負担は現役世代の何倍にもなる。高齢者に特有の複数・長期・重度などの病気の特徴があるからこそ、高齢者の自己負担は軽減されてきた。負担割合を引き上げて、現役世代と同じにすれば、高齢者の受診抑制の深刻化は必至だ。

 

皆保険の根幹揺るがす

 受診時定額負担の導入は、改正健康保険法附則第2条に抵触し、3割を超える窓口負担は受診抑制・治療中断につながる。いったん導入されれば100円から200円、500円と引き上げられていくことも懸念される。
 先進諸国の中でも高い3割負担によって、今でも受診抑制や治療中断は顕著になっている。追加定額負担の導入で3割を超える窓口負担となれば皆保険制度への国民的な信頼を根底から揺るがしかねない。
 声明では、年金の受取額の抑制や低賃金に加え、消費税増税で生活困窮が続く中、さらなる医療や介護の負担増・給付削減をすれば、国民の命、健康が脅かされることは明らかであり、75歳以上の窓口負担2割への引き上げ、受診時定額負担の導入に断固反対としている。

以上