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対応は「義務ではない」―マイナンバーカードの保険証利用
保団連が省庁ヒアリング

全国保険医新聞2020年3月25日号より)

 

 保団連は3月2日、国会内で医療機関におけるオンライン資格確認(下図参照)について、厚労省と総務省からヒアリングした。

 従来通り保険証の確認で問題なし

 2021年3月からマイナンバーカードを使った受診に際してオンライン資格確認が開始される。続く5月より保険証でもオンライン資格確認が可能となる。厚労省の「導入の手引き」でも示されているように、厚労省担当者は「オンライン資格確認は義務ではない」として、導入するかどうかは医療機関の任意とした。
 保団連からの「『当医院では引き続き保険証で資格確認します。マイナンバーカードは不要です』などの院内掲示をしても特段問題はないか」との質問に対し、厚労省担当者は「法令上違反するものではない」との認識を示した。総務省担当者も「マイナンバーカードの申請・所持はこれまで同様任意」とした。

 

カード必要性低い

 厚労省担当者が、マイナンバーカードによる受診の場合、「資格切れなどによるレセプト返戻が減る。患者の処方情報も確認できる」とメリットを強調したことに対し、保団連は、資格切れなどによるレセプト返戻件数は厚労省の研究報告書でも0.27%に過ぎないと指摘した。処方情報も全ての受診に必要かは疑問であり、お薬手帳でも十分代替できる。
 21年3月の開始に向けて、厚労省担当者は「医療現場で混乱が起きないよう、オンライン資格確認ができる医療機関名を公表するなど検討したい」とした。

 

【解説】多忙化、カード紛失の懸念も オンライン資格確認の仕組み

 現在、患者の受診時に行う保険証の資格確認は、職員が保険証を目視して行っている。2021年3月から、受診に際して、資格の有無等について審査支払機関(支払基金、国保中央会)にオンライン請求回線を通じて照会をかけ、回答を受けるオンライン資格確認が開始される。マイナンバーカードを使った受診から先行して実施され、続く5月から保険証でも可能となる。
 導入は医療機関の任意であり、これまで同様、保険証の目視による資格確認は認められる。当然、オンライン資格確認を導入しないことや行わないことによる不利益や罰則はない。
 マイナンバーカードを使う場合、患者が医療機関に備え付けたカードリーダー(顔認証を行うカメラ付きのものなど)にカードを読み取らせて照会をかけ、職員が資格の有無等の回答を受ける。合わせて、本人確認を顔認証カメラや目視などで行う。保険証で行う場合、職員が保険証の被保険者番号等を専用回線が接続された機器に入力し回答を受ける。
マイナンバーカードに対応する場合、保険証での受診と混在し、カードリーダーに不慣れな方への手助けをはじめ職員は多忙化する。医療機関内でのカード紛失・盗難はじめトラブルも懸念される。マイナンバーカードによるオンライン資格確認は中止すべきである。

以上