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概算請求で医療体制支えて
保団連、医師会・歯科医師会、病院団体 医療界足並み揃う

全国保険医新聞2020年5月25日号より)

 

 外出自粛や感染への恐れによる受診抑制が広がり、医療機関の減収が深刻化している。新型コロナ対策が長期戦と言われる中、患者の命と健康を守る医療提供体制を維持し、検査体制を強化するために、医療機関への財政支援が不可欠だ。
 この間、保険医協会・医会で取り組まれた調査でも、医科・歯科診療所、病院での受診抑制と収入減少の傾向は明らかになっている。
 保団連は医科・歯科診療所に対して前年実績に基づく概算請求など柔軟な財政支援を5月1日に国に求めた。同日は、日本医師会と四病院団体協議会が連名で概算請求適用を要請し、8日には日本歯科医師会も要請を出した。医療界の足並みが揃った形だ。

 

「概算請求」医療界が要望―第二波に備え医療確保を

 緊急事態宣言による外出自粛や院内感染の恐れから医療現場では大規模な受診抑制が発生し、医院経営の基盤を揺るがしている。コロナ患者を受入れた医療機関以外でも大幅な減収を迫られており診療報酬酬の上乗せだけでは対処しきれない。第二波に備え医療・検査体制強化が必要な中、このままでは通常の医療提供すら困難となる。保団連は地域医療を確保するため概算請求による減収補償を国に要望した。

 新型コロナの感染拡大を受けて医療現場は大規模な受診抑制が発生し、経営危機に陥っている。コロナ患者を受け入れた病院はもとより一般病院、医科・歯科診療所の4月の外来入院等は大きく落ち込んでいる。

 

今後のコロナ対応不可能

 日病、全日病など病院団体が実施した緊急調査速報(5月18日発表)では、「4月は外来・入院とも大幅に減少し、経営が著しく悪化」、特にコロナ患者の入院を受け入れた病院では、「診療報酬上の配慮はあるものの病棟閉鎖の影響で経営悪化は顕著」と過酷な実態が報告された。その上で「緊急的な助成がなければ今後の新型コロナウイルス感染症への適切な対応は不可能」と述べ、医療崩壊を強く危惧した。

 

閉院やスタッフの解雇を検討

 医科・歯科診療所でも緊急事態宣言による外出自粛や感染と持病の悪化を懸念しほとんどの医療機関で外来患者が減少している。
 東京協会の調査(4月上旬)では、34%の医療機関が昨年対比で外来受診が5割以上減少と回答。閉院やスタッフ解雇を検討する医療機関が激増している。大阪歯科協会の調査では、約97%が外来患者が減少と回答。患者数が5割以上減少と答えた歯科医院が2割を超えた。地域の医療機関は、マスクや消毒液が不足する中、熱発患者を受け入れ、検査、画像診断などで新型肺炎の早期発見し隔離・療養で重症化の予防に努めるとともに慢性疾患や在宅患者への対応など日常診療も維持してきた。4月レセプト分が支払われる6月には資金繰りが困難となり、このままでは医院経営の存続すら危うくなる。

 

日医・日歯・四病協も概算請求を要望

 東日本大震災では、被災医療機関に対し、前年実績で評価し、報酬を概算で支払うなど柔軟に対応した。保団連は5月1日に医科・歯科診療所に対し、概算請求等による財政支援を求めた。同日、日本医師会と四病院団体協議会は連名で概算請求の適用を厚労大臣に要請した。日本歯科医師会も8日に要請した。
 PCR検査センターが各地で設置され、第二波に備え検査・医療体制の強化が求められる。保団連は、国の責任で医療機関の減収を補償し、地域医療を確保すべきだ。

以上

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