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コロナ減収に財政措置を
会員署名1万1,685筆を提出

全国保険医新聞2020年9月15日号より)

 
 

 

 新型コロナの影響による患者の受診控えなどによる医療機関の経営危機を救い地域の医療提供体制を守るため、保団連は8月27日に国会内で集会を開き、減収補填などの緊急財政措置を求める署名1万1,685筆を衆参国会議員に提出した。会場と全国25カ所をウェブでつなぎ70人が参加した。集会での発言を紹介する。

 

診療報酬概算払いを速やかに―保団連会長 住江 憲勇氏

 患者の受診控えによる医療機関の減収は深刻だ。診療報酬点数で見ると4、5月分で7000億円分を超える収入減だ。医療機関の減収への措置がなければ経営難による医療崩壊が起こりかねない。
 今後、このような医療崩壊の危機が再来した場合、過去の診療実績に基づく診療報酬概算払いを速やかに決断するよう国に求める。

 

余裕を持った病床確保が重要―熊本協会 森永 博史氏(保団連理事)

 私は熊本市内で有床診療所を開設している。コロナ感染症対応で中心的な役割を果たす公的医療機関の病床確保のためには、民間病院や有床診で他疾患の患者受け入れが必要だ。地域医療構想では病床削減を進めようとしているが、余裕をもった病床確保の重要性が実感される。
 患者減による医療機関の減収も深刻だ。医療は安全保障の根幹と認識し、医療供給を維持するため、全ての医療機関へ緊急財政措置を取るよう強く求める。

 

コロナとの闘いは地域一丸―東京協会 須田 昭夫氏

 コロナ「対応」「非対応」などとして政府は医療機関支援に区別を設けているが、どの医療機関でもコロナ患者は来院し得る。地域一丸となってコロナと闘っていることを認識してほしい。
 小児科であれ耳鼻科であれ、診療所が機能停止すれば、病院に患者さんが集まり業務過重に陥る。PCR検査拡充を渋り、専門家の意見も聞かない休校要請、補償なき休業要請など、コロナ禍は国民を切り捨てる現政権の姿勢を浮き彫りにしている。

 

患者の健康維持の対策も―岐阜協会 竹田 智雄氏(保団連理事)

 患者の受診控えによって深刻な健康被害が生じていることが分かった。▽糖尿病で毎日インスリン自己注射が必要だったが薬が足りなくなり回数を減らしたため急速に悪化した▽リハビリが中断してしまい筋力低下し転倒、股関節手術の末、寝たきりになった▽介護施設で歯科定期診療を見合わせている間に誤嚥性肺炎が頻発した―などの事例が寄せられた。
 受診控えによる医療機関の減収と併せて患者の健康維持のためにも国は対策をとるべきだ。

 

歯科の経営打撃大きい―東京歯科協会 森元 主税氏(保団連副会長)

 患者減について、歯科では緊急性のない治療の延期を求める厚労省通知の影響が大きい。併せて、歯科での感染リスクを強調するマスコミによる風評被害だ。
 歯科ではもともとの低診療報酬の影響もあり、患者減による経営への打撃が大きい。政府の補助金、慰労金などの支援策は申請が複雑で、利用できない場合も少なくない。医療機関が確実に救済される対策が必要だ。

 

保険医の公益性極めて高い―兵庫協会 武村 義人氏(保団連副会長)

 医療機関の経営を国が支える正当性を考えた。
 そもそも憲法25条で医療を受ける権利を含む生存権が保障され、その下で権利を具体化する各種法体系が整備され国民皆保険制度が成立する。医師法、歯科医師法などを通じて医療提供を独占する保険医は憲法で定められた国民の権利保障を委ねられた極めて公益性の高い役割を担っている。
 国民の権利を保障するためには国が医療機関の経営保障をする必要性があると考える。

以上

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