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#いのちまもる10.22総行動 医療・社会保障を立て直せ
患者さん「売上激減し生活大変」

全国保険医新聞2020年11月5日号より)

10月22日の集会で発言する山田理事

 

集会で司会を務めた杉山正隆理事(左)

 医療者や介護職員の増員、処遇改善、患者・利用者負担増のストップ等を求める「#いのちまもる 医療・社会保障を立て直せ!10.22総行動」が東京都内で10月22日に開催された。保団連も参加する実行委員会が主催。集会はオンライン配信され、全国で視聴された。保団連理事の山田美香氏が、国の低医療費政策に加え、緊急事態宣言下に政府が歯科医療に与えた混乱を批判し、ストップ負担増の取り組みを訴えた。発言内容を紹介する。

 

 私は静岡県静岡市でスタッフ一人の小さな歯科医院を開いています。新型コロナウイルス感染症の影響は、私の歯科医院にも襲ってきました。
 3月頃から、定期検診の高齢患者さんを中心に「しばらく受診を手控えたい」というキャンセルの電話が相次ぎました。
 さらに4月6日、厚労省が「緊急性がないと考えられる歯科治療については、延期することも考慮すること」という事務連絡を発出したことは、大きな衝撃でした。
 マスコミ報道を通じて、あたかも歯科治療全般が不急で延期すべきものというイメージが広がり、どこの歯科医院でも患者さんは激減してしまったのです。
 これまで国の低医療費政策の下で苦しんできた歯科医療機関には大打撃です。
 医療費を抑制し続けてきたうえに、歯科医療の現場に大きな混乱を与えた厚労省には怒りを禁じ得ません。

 

「できるだけ安く治療を」

 私の歯科医院でも、飲食業の患者さんを中心にコロナ禍で売り上げが激減して生活が大変だという声を聞きます。それでも受診できる方はまだ良い方だと思います。治療費が高く受診すらできない方々のことが大変気掛かりです。
 昨年10月の消費税10%増税以来の売り上げの落ち込みにコロナがとどめを刺す形となって、廃業していく自営業者も後を絶ちません。
 原則3割の窓口負担も大きくのしかかり、保険診療であるにも関わらず「できるだけ安く治療してほしい」という要望も増え、頭を痛めています。
 国保滞納世帯に交付される短期保険証での受診も増えています。コロナによる減収は、低所得層だけでなく中間所得層にも広がっています。今まで以上に多くの人たちが医療費の負担で苦しんでいます。
 こんな状況でこれ以上の負担増を国民に押し付けることは許せません。私たち保団連では、負担増反対の世論を広げようと、「ストップ!負担増署名」とクイズハガキに取り組んでいます。負担増計画阻止に向けて、共に頑張りましょう。

 

#いのちまもる 総行動 参加者の発言

 「#いのちまもる 医療・社会保障を立て直せ!10.22総行動」での参加者の発言、寄せられたビデオメッセージを紹介する。

開会あいさつ―日本医労連中央執行委員長 森田 しのぶ氏

 新型コロナウイルスが猛威を振るう中で、医療、介護、公衆衛生の脆弱さが明らかになった。医療、福祉従事者の大幅増員、待遇改善などの実現へ、共同を広く広げよう。

 

リレートーク―自治労連ビデオメッセージ

 2月から始まった新型コロナウイルスとのたたかいは、毎日手探りで、現場は混乱した。自治体病院ではマスクも防護具もアルコールも不足し、感染リスクにさらされて、身体的にも精神的にも過酷な対応が求められた。
 感染者の受け入れと通常診療を並行している現在も、第一波とは異なる緊張感と危険がある。人員を増やし、補助金などを増額して待遇を改善しなければ、医療従事者が大量離職し、医療が崩壊してしまうだろう。

全日本民医連 堀岡 真人氏

 コロナ禍での経済的困窮は深刻だ。NHKのドキュメンタリーでも取り上げられたある40代の男性は、飲食店を廃業し、手持ちも少なく、発熱が3カ月続いても受診できなかった。ようやく受診した時には高度の腎不全、心不全で、糖尿病もあり、緊急透析が必要だった。
このような人が孤立しないよう、全国で相談活動を進めている。

山梨民医連ビデオメッセージ

 介護センターで暮らしと健康の相談所窓口を立ち上げ、周辺地域の薬局やコンビニ等を訪問し、ポスター掲示を依頼している。

東京民医連ビデオメッセージ

 地域のハローワーク、ネットカフェ、障害者施設などにポスター掲示を依頼した。コロナで失職して困っている人などから相談がある。

東京医労連中央執行委員 久保 遼太郎氏

 介護現場でもマスクなどの感染防護資材が不足し、サージカルマスクを洗って何度も使ったり、防護服をポリ袋で手作りするなどせざるを得なかった。食事介助や身体介助など、密を避けられないケアも多い。夏の暑い中、マスクとゴーグルをつけての介助は過酷で、感染の不安のストレスも大きかった。
さらに一部では一時金の減額もあり、職員から「もう疲れた」の声も聞こえてくる。介護職員の処遇改善が早急に必要だ。

福祉保育労群馬支部 おひさま飯塚保育園分会ビデオメッセージ

 コロナ禍で保育施策の脆弱さをあらためて実感した。3密を避けられない国の施設最低基準の低さ、保育師の受け持ち人数の多さ、さらに労働条件と処遇の悪さから来る人員不足だ。
保育は、子どもの心身の成長を育む大切な時期を扱う。保育士の処遇を専門職に見合ったものにしてほしい。

 

閉会あいさつ―保団連会長 住江 憲勇氏

 医療・介護の崩壊を阻止するため、社会保障の改善、充実を求める世論をさらに大きくしていく必要がある。来たる総選挙も見据えて、大胆に地域で訴えていこう。

 

#いのちまもる 10.22総行動 医療関係団体メッセージ・賛同一覧

日本医師会からのメッセージ―会長 中川 俊男

 「いのちまもる 医療・社会保障を立て直せ!10.22総行動」のご盛会を心よりお祝い申し上げます。
関係者各位のご尽力に敬意を表し、参加者皆様のご健闘ご活躍を祈念いたします。

 

日本歯科医師会からのメッセージ―会長 堀 憲郎

 日本歯科医師会は従来より公的医療保険の更なる充実と、次世代に引きつぐべき国民皆保険の堅持を強く訴え続けてきました。
 超高齢社会にあっては更にこの方針のもとで、歯科医療をとおして国民の健康と生活を守っていきたいと考えています。
 本日のご盛会を心より祈念いたします。

以上

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