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深刻化する歯科医療の危機
第16回全国交流集会、「保険で良い歯科」全国連絡会総会

全国保険医新聞2020年11月25日号より)

 

過去最多の173人がウェブを通じて参加した

 

歯科医療費の総枠拡大を―第16回全国交流集会

 保団連は、11月1日に16回目の歯科全国交流集会を実施。新型コロナ感染拡大のためウェブ開催となり、過去最多の173人が参加した。

新型コロナ 歯科医療機関を直撃

 交流集会では、保団連の森元主税副会長が基調報告を行った。2年前の基調報告では、歯科診療所の脆弱な経営基盤と経済的な理由で歯科受診ができない患者の存在をあげて、「歯科医療の危機」と指摘した。今回は、前回集会以降、抑制されたままの歯科医療費、金パラの価格高騰、推計160万世帯が歯科受診抑制といった状況に加えて、新型コロナ感染拡大の影響が直撃し、「歯科医療の危機」は深刻化していると述べた。
 一方で、協会・医会の取り組みが危機を押し留めているとも指摘。今後も「減収補填の実現」「受診勧奨の取り組み」を進めていくこと、同時に診療報酬の引き上げ・金パラ「逆ザヤ」の解消・歯科技工問題など従来からの歯科医療を巡る問題の解決が求められるとして、改めて、歯科医療費の総枠拡大の実現を訴えた。
 次に馬場淳副会長が「新型コロナウイルス感染症の流行を受け 歯科医療を維持し、国民の健康を守るための提言(案)」を報告。「口から食べること、話すこと、笑うことは『基本的人権』」と強調した。
 その上で、▽患者・国民が安心して歯科受診をできる体制の整備▽患者さんの窓口負担等の減免▽歯科医療機関や歯科技工所への減収補填―など提言の8項目を紹介した。

 

一丸で難局乗り越える

 討論では、@新型コロナ感染拡大による歯科医療の影響と対応についてA診療報酬の改善に向けてB金パラ「逆ザヤ」問題の解決へ向けてC歯科技工問題の解決に向けてDその他の5つのテーマで行った。
 特に「新型コロナ感染拡大による歯科医療の影響と対応」では、医療機関への減収補填の実現、「感染拡大防止等の支援金」の対象期間の延長、「持続化給付金」「家賃支援給付金」などの要件緩和や複数回にわたる給付といった現行の財政支援策の改善、感染対策の適正な評価による診療報酬の引き上げ、感染防護具の確保、患者負担の軽減を求める声が多く出された。 
 討論のまとめで宇佐美宏歯科代表は、「感染防止対策を徹底しながら歯科医療機関は日々努力している。発言でも出たように医科歯科の格差是正が急務だ。国民の健康のためにも、歯科医療費の総枠拡大が必要だという結論が出たのが、今回の交流集会だ」と話した。
 新型コロナ感染拡大への対応と歯科医療機関を窮状に陥らせた諸問題の解決を求める「集会決議」を横堀育子理事(宮城協会)が提案、採択された。
 閉会挨拶で田辺隆副会長は、「協会・医会、保団連、そして役員・事務局が一体となって、コロナ禍という難局を乗り越えていこう」という言葉で結んだ。

 

コロナ禍でも活動広がり 「保険で良い歯科」全国連絡会総会

 保団連も参加する「保険で良い歯科医療を」全国連絡会(以下、連絡会)は、2年に1度の総会を10月31日にウェブ開催した。総会には与野党の国会議員62人からメッセージが届いた。

 

 雨松真希人連絡会会長(歯科技工士)は、2019年10月に結成された「宮城の会」を通じて、歯科技工士養成学校関係者との懇談が実現し、連絡会の活動の幅が広がったことを紹介、コロナ禍の中でも新しいチャレンジをと訴えた。
 総会の冒頭では、宇佐美宏連絡会副会長・保団連歯科代表が「新型コロナ感染拡大と『保険で(より)良い歯科医療』運動のこれから」をテーマに基調報告。すべての歯科従事者と患者が共にウィンウィンになるためにも歯科医療費の総枠拡大運動を大運動にしていこうと提起した。
 その後、各都府県連絡会や加盟団体の活動報告では、コロナ禍の中で活動が困難になっている状況の中でウェブ参加も可能な講演会や電話相談、密にならない宣伝行動など、創意工夫して行っていることが紹介された。

 

患者とともに取り組み

 閉会あいさつでは、大藪憲治世話人(愛知連絡会会長・保団連理事)は「患者と歯科医療従事者が一緒に取り組むのが『保険で(より)良い歯科』の運動だ。いろんな方を巻きこむことが運動の成功につながる。視点を高く、幅広く取り組んでいこう」と話し、総会を締めくくった。

以上

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