75歳以上2割負担化の撤回を 自民・公明の合意に抗議
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12月3日の集会は全国22カ所を ウェブでつないで開催された |
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集会に駆け付けた近藤昭一衆院議員(左)と伊藤岳参院議員(右) |
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12月3日の集会であいさつする住江会長 |
年収200万円以上を対象に75歳以上の窓口負担を2割とすれば、約370万人が負担増となる。保団連は12月10日、合意の撤回を求める会長談話を発表。高齢者のいのちと健康を脅かすとして、政府・与党に強く抗議した。
高齢者は収入が低い一方で慢性疾患の患者が多く、受診頻度が高い。現在の1割負担でも現役世代に比べ負担が大きくなっている。ましてコロナ禍の中、2割化で受診抑制に拍車がかかる懸念がある。
保団連は、提案の撤回を求め、取り組みを強化してきた。
12月8日に、自民党政務調査会厚生労働部会部会長の福岡資麿参院議員に、11月20日には同会部会長代理の大岡敏孝衆院議員に75歳以上の負担増の中止などを要請。いずれも地元の佐賀協会、滋賀協会を通じて懇談が実現した。公明党幹部の国会議員にも緊急の要請を行った。
12月3日には国会内で集会を開催。住江憲勇会長は、「今求められているのは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による国民生活の困難の打開、地域医療継続のための支援策の議論だ。それもせずに高齢者の負担を増やすことは許されない」と訴えた。集会には、立憲民主党の近藤昭一衆院議員、日本共産党の伊藤岳参院議員、清水忠史衆院議員も駆け付けた。(6面に詳報)
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日本高齢期運動連絡会の厚労省前座り込みに参加する保団連の役員ら(12月3日) |
同日、住江会長らは日本高齢期運動連絡会が厚労省前で実施している座り込み行動にも参加し、参加者を激励した。
75歳以上の負担増に反対する署名は現在、他団体が実施するものも合わせて50万筆超が集まっている。
保団連は引き続き、請願署名やクイズハガキの取り組みで合意内容の法案化を許さない世論を広げるとともに、国会議員や政府への働き掛けを強めていく。
以上