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減収補填で皆保険守れ
住江会長、衆院予算委で陳述

全国保険医新聞2021年3月5日号より)

衆院予算委員会の参考人質疑で意見を述べる住江会長(2月16日)

 全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長は、2月16日に行われた衆議院予算委員会に参考人として招かれ、コロナ禍に直面する地域医療や社会保障の課題について意見陳述した。「地域の第一線医療機関の減収補填」を求めるとともに、「コロナ禍で日本の社会保障、医療の脆弱性が露呈した」、「75歳以上の窓口負担2割化には反対」と強調。21年度予算で医療・社会保障を充実させるよう強く求めた上で、「国民本位」「社会保障」を国是とすべきと述べた。

 予算委員会の動画は、「衆議院インターネット審議中継」から視聴可能です

 

地域医療の困難打開を

 住江会長は、政府の新型コロナ感染症対策について、感染症対策の大原則である「検査体制の拡充」「社会活動を抑制する場合の経済的補償と救済」が政府の責任として果たされていないと指摘。ここに現在の国民生活の困難の原因があると強調した。
 その上で、「目下の喫緊の課題に国会でどのように議論され、対策が取られようとしているのかに国民の注目が集まっている」として、▽国民生活、雇用と事業を守ること▽地域医療の困難打開▽医療従事者への再度の慰労金支給▽PCR検査の拡大▽重症者医療の逼迫打開▽公立・公的病院統廃合の中止▽感染症対策への国民の理解と協力による実効性確保―が必要と指摘した。
 地域医療の困難については、2020年上半期の概算医療費が前年比でマイナス1兆1000億円に上っていることなどを紹介し、「非営利、皆保険制度を堅持するめにも、地域の第一線の医療機関への減収補填が何としても必要」と強調。再度の大規模な減収が生じた場合は、概算払いによる補填を実施するよう強く求めた。

 

補助金の増額・継続も求める

 また、補正予算での補助金、支援金による医療機関支援策が十分ではない上、依然現場の医療機関に行き届いていないことを指摘。「発熱外来や感染拡大防止等のための補助金を増額の上、来年度も継続するよう」求めた。

 

75歳以上医療費2割化「正当性ない」

 今国会で審議されようとしている「75歳以上の医療費2割負担」について住江会長は、「コロナ禍であえぐ国民、高齢者にさらに負担を強いるもので、正当性、合理性はない」として、反対の立場を強調。質疑の中で、「『応分の負担を』というならば税と保険料で評価すべき」と述べ、「そもそも社会保障費用に対する公費負担、企業負担が少な過ぎる」と指摘した。
 さらに今年8月から実施予定の介護の負担増にも言及した上で、「日本の社会保障の脆弱さがコロナ禍で明らかになり、全国民が実感した」として、21年度予算で社会保障、医療保障を充実させるよう強く求めた。

 

医療現場の困難を見る必要ある

 質疑の中で「今後の医療体制の在り方」について問われた住江会長は、「40年来の新自由主義に基づく政治、経済、財政運営が、今日の厳しい国民生活を招いた」と強調。「国民本位」「社会保障」を国是として考えるべきだとした。
 医療分野ではこの間の低医療費・低診療報酬政策、医療従事者数の抑制策を例に挙げ、医療現場の困難をよく見る必要があると指摘した。

 

ワクチン接種「条件整備が不可欠」

 コロナワクチン接種に関しては、医療現場への理解を求めた。特に初めて来院する患者に医師がワクチン接種をする際には格段の慎重さが求められることや、副反応に対応するための設備やスタッフに限界があることを指摘。保険医として全面的に協力していくためにも、後送病院の保証など条件整備が不可欠だと述べた。
 当日は参考人として、東邦大学医学部教授の舘田一博氏、日本労働組合総連合総合政策推進局長の井上久美枝氏、東京都練馬区長の前川燿男氏、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の山下一仁氏も出席した。

以上

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