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高齢者医療費2倍化 審議入り

全国保険医新聞2021年4月25日号より)

衆院での審議を待つ国会議事堂を背に負担増中止を訴える住江会長

 75歳以上の医療費を現在の2倍になる2割へと引き上げる法案が国会審議入りした4月8日、全国保険医団体連合会(保団連)は国会前で抗議集会を開催。国会議員らに負担増が受診抑制や重症化を招くと問題をアピールした。集会は朝日新聞が取材し報道した。

 

「コロナ禍で審議、理解できない」―国会前集会

  保団連の住江憲勇会長は、「コロナ禍で国民が生活困難に陥る中、患者負担増を審議するなど理解できない」と訴えた。経済的格差と貧困が拡大する中、「体調が悪くても受診を我慢し、慢性疾患でも治療を中断。食費を削ってどうにか生活を維持してきた人たちをさらに追い込むのが、高齢者の医療費負担2倍化法案だ」と述べ、負担増は中止すべきと強調した。

 

重症化事例すでに

 神奈川協会の二村哲氏は、同協会が昨年行ったコロナによる影響調査を紹介。「医科の4割、歯科の約6割で受診控えによる重症化事例を経験していた。中には、受診できずに救急搬送になったり、がんの発見が遅れたりする深刻なケースもあった」と述べ、「命と健康を守る政策にシフトすべき」と力を込めた。
 日本医労連の参加者がコロナによる病院職員への影響調査を紹介し、「疲労感が極限に高まり、いつ燃え尽きてもおかしくない。モチベーションを維持する施策、医療機関の経営を支える減収補填が不可欠だ」と強調した。
 年金生活者団体は「昨年は緑内障の手術を受け、妻も病気で入院するなど大変だった。その上負担増ではやっていけない」など当事者の声を紹介した。

 

首相「待ったなし」■立民・共産が反対―衆院本会議

 75歳以上の医療費2割負担化を含む法案が審議入りした4月8日の衆院本会議で、菅首相は、給付は高齢者中心、負担は現役中心という構造を見直し、全ての世代が安心できる社会保障構築は待ったなしの課題だと強調し、負担2割化の実現を主張した。
 これに対して、立憲民主党の山内康一議員は、窓口負担増が受診抑制につながり、症状の重症化を招くと指摘。コロナ禍の現状では負担増すべきでないと迫った。日本共産党の宮本徹議員も、窓口負担増によって受診抑制となれば国民皆保険が空洞化すると批判し、現役世代の負担軽減には減らし続けた後期高齢者医療財源への国庫負担を元に戻すべきと指摘した。

 

国民も懸念指摘

 国民民主党の西岡秀子議員は、負担増による受診抑制と重症化リスクへの懸念の声があるなどと指摘した。

以上

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