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診療報酬改善を厚労省に要請 非常時に耐える医療に

全国保険医新聞2021年9月5日号より)

 

 

医科の要請(上)と、歯科の要請(下)のもよう。厚労省の担当者(いずれも左)に要望書を手渡す保団連の役員ら

 保団連は、2022年診療報酬改定に向けた要求を第2回代議員会で決め、8月5日に厚労省に要請した。コロナ禍で露呈した医療体制の脆弱さへの対応などの課題を突き付けた。

 

地域医療支える大幅引き上げを 医科
 保団連の住江憲勇会長は、「この間の中医協の議論でも、コロナ禍に耐えられる基本的な経営体力が医療機関に備わっていないことが指摘された。しかし、非常時に地域医療を守るために医療機関に求められる能力と責任は極めて重いことが明らかになった」とし、感染対策としての初・再診料等への加算を10月以降も継続するよう強く要望した。厚労省は、「今後の感染状況に応じ、柔軟に対応したい」と答えた。
 住江会長はまた、この間の診療報酬改定の経過を提示し、「診療報酬は医療の質を決めるもの。OECD諸国と比較しても、日本の社会保障費は低すぎる。社会保障拡充のため財源確保が世界の主流だ」と述べ、診療報酬10%以上の引き上げ、基本診療料大幅引き上げを求めた。
 この他、▽改定内容の周知期間確保▽レセプト情報収集を目的としたレセプト摘要欄記載のコード化撤廃▽初診からのオンライン診療反対▽感染防止対策も踏まえたすべての入院基本料の引き上げ▽療養病床の廃止撤回▽入院時食事療養費の引き上げ―などを求めた。
 武田浩一医科社保部長は、改定内容の周知期間の確保が不可欠と強調。厚労省は「周知が図られるよう検討したい」と答えた。その他在宅医療における薬剤・材料の持ち出しの改善を求めたところ、「使用頻度や価格など調査は行っているが、限界もある。現場からより具体的な情報がほしい」との回答があった。

低く据え置かれた技術料引き上げを 歯科

 歯科の要請では、前日4日に中医協総会で示された論点をふまえ、保団連要求の実現を求めた。
 保団連の新井良一歯科社保部長は、コロナ禍でも地域の歯科医療を支えるため、「@低い評価に据え置かれている技術料の適正な引き上げ、基本診療料に包括されているスタディモデルなどの項目の再評価A院内感染防止対策の評価に関する現行の施設基準の廃止と、初再診料の大幅引き上げB処置や歯冠修復・欠損補綴で麻酔が包括されている項目での麻酔薬材料の算定―が必要だ」と強調し、要求した。
 この他、外来機能では、か強診の評価体系を抜本的に見直し、関連項目を全歯科医療機関が取り組めるような再編・整理を求めた。
 在宅医療では、20年改定で新設された非経口摂取患者口腔粘膜処置について、実施状況や改善内容に関する保団連の調査を基に、患者の実態に即した運用、算定回数と、歯周病治療との同月算定を要求した。
 また、長期管理が進んでいる実態に合わせて、同一初診期間中1回のみの算定などの算定制限の見直し、歯周病重症化予防治療の対象疾患の基準や管理期間を患者の状態に合わせて柔軟に対応できるよう求めた。
 この他、▽歯冠修復・欠損補綴でのチェアサイドの技術料の大幅引き上げ▽歯科技工士の適正な評価の確立▽歯科用貴金属の購入価格が過不足なく保険償還される制度改善―を求めた。

以上

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