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【2021衆院選】新政権の改憲姿勢を考える

非核・平和部長 永瀬勉
全国保険医新聞2021年10月25日号より)
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 刷新を喧伝する岸田新政権。改憲問題ではどうか。非核・平和部の永瀬勉部長に聞いた。

 

 岸田首相は、自民党総裁選の公開討論会で、憲法9条への自衛隊明記を含む「自民党改憲4項目」実現に取り組む立場を明確にした。安倍改憲反対の世論に押され、今まで、憲法審査会に改憲案を提示することができなかったにも関わらず、自身の総裁任期中に改憲実現を目指すと明言した。

現行憲法でも可能

 4項目の一つは、緊急事態条項の創設だ。自然災害や戦争などの事態で、内閣の権限を一時的に強化する仕組みだが、自然災害や感染症などの非常事態では現行憲法下でも対応はとれる。参議院の合区の解消も挙げられているが、ブロック制や比例代表制を組み合わせれば解消できる。教育無償化の充実も、改憲ではなく、授業料の減免や奨学金制度の充実こそが求められる。これらは憲法改正をしなくとも実現でき、改憲の口実にすぎないように見える。
 本音が透けるのが、9条に関する改正だ。自衛隊違憲論を解消するとして、自衛隊の存在を明記するという。9条1項「戦争の放棄」と2項「戦力の不保持」を残し、9条は変えないというが、新たな条文の追加がこれまでの9条に制約を加え、海外での武力行使に道を開くとの指摘もあり、見過ごせない。

9条改憲が優先か

 安全保障環境の変化を口実とした9条改憲と、それに密接に関連する緊急事態条項こそが、優先的に改正したい項目のようだ。
 保団連は、「いかなる戦争をも容認できない」という宣言をしている。市民連合と野党4党の共通政策には、「コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する」とあり、これは保団連要求と一致する。
 一方で岸田政権は、自民党改憲案の早期実現、敵基地攻撃能力の保有、防衛費増額など、戦争できる国造りを進める政権であることが明らかになりつつある。宏池会ということでハト派的イメージを持っている人がいるかもしれないが、解釈改憲によって他国が始めた戦争への参加(集団的自衛権の行使)を可能した安倍政権とそれを継いだ菅政権の、さらなる継続こそが実態ではないか。

以上

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