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疲弊した医療現場立て直す改定を
財務副大臣、厚労政務官に要請

全国保険医新聞2021年12月5日号より)

 

 全国保険医団体連合会(保団連)は11月18日、次期診療報酬改定での10%以上の大幅な引き上げなどを求め、財務省と厚労省に要請を行った。保団連から住江憲勇会長、宇佐美宏歯科代表、森元主税副会長が参加し、財務省は大家さとし副大臣、厚労省は島村大大臣政務官が対応した。全国の医師・歯科医師から集まった「疲弊した医療提供体制を立て直す診療報酬改定を求める」要請署名を手渡し、医療現場の実態を訴えた。

 

(上)大家財務副大臣(中央)に要請する役員ら。左から宇佐美歯科代表、住江会長、右から大門みきし参院議員、森元副会長。(下)厚労省の島村大臣政務官(右から2番目)に要請する役員ら。右端は倉林明子参院議員

医療機関の経営はぎりぎり ―住江会長

 住江会長は要請で、「この間の連続マイナス改定で、医療機関はぎりぎりの経営を強いられている。そこにコロナ禍が襲った。現状を見れば、診療報酬の10%以上の大幅な引き上げと、感染症対策としてのコロナ特例加算の復活が必要だ。また、国民の労働分配率は低く抑えられ、非正規労働者も増加している。窓口負担の軽減も合わせて必要だ」と訴えた。

金パラ「逆ザヤ」で持ち出しも ―宇佐美歯科代表

 宇佐美歯科代表は、「歯科医療機関は、感染防止のための経費が増加している。また、コロナ禍でも歯科の概算医療費は伸びていると言われているが、その背景には金パラの高騰がある。しかも『逆ザヤ』で十分に保険償還されず、持ち出しになっている医療機関もある」と実態を伝えた。
 森元副会長は、「歯科が全身の疾患に影響することが明らかになる一方で、歯科の診療報酬は相変わらず低評価だ。私が30年来行っている歯科の訪問診療でも、適正に評価されていないと感じている」と訴えた。

現場の切実な声聞きながら改定に望む ―大家副大臣

 要請に対し、財務省の大家副大臣は「財務省の立場からすると診療報酬の10%引き上げは大きな数字だ。財政審の資料を見ると、医療機関によっては、経営が戻っている状況もある。また、1兆円規模の自然増をどのように見るか、長期的に検討する必要がある。医療現場の切実な声を聞きながら、改定に臨んでいく」と応対した。
 厚労省の島村大臣政務官は、「今の診療報酬が適切な評価になっているかということと合わせて、国民皆保険制度を守る観点から財源の問題、税制も含めて全体として考える必要がある。また、来年1月以降の感染症対策費の対応については検討したい」と応じた。

社会保障財源の公費負担割合低い ―住江会長

 住江会長は、日本の社会保障財源は欧州各国に比べて、対GDP比の公費負担と事業主負担割合が低いことを指摘。財源不足と言うのであれば、新自由主義政策の下で抑制されてきた公費負担の引き上げと大企業・富裕層の応分の負担こそが必要だと強調した。

以上

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