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研究会に全国各地でご参加を

全国保険医新聞2022年4月5日号より)

 

 保団連は、各地の協会・医会が開催するウェブ研究会・講習会に他県の会員も参加・視聴できる相互利用を促進してきた。これまでに38件の研究会・講習会が相互利用され、のべ4,600人が参加した。ウェブ研究会を主催した協会役員の経験や感想を報告する。

 研究会サイト:https://hodanren.doc-net.or.jp/kenkyu/

 

ハイブリット講習会の勧め ――千葉協会 陣内 純

 新型コロナ感染症がまん延し始めてから2年ほどの時間が経過しました。今までと同じように人が集まることができなくなり、様々な対策を試行錯誤して今日に至ります。
 既存の生活スタイルと一番変わったのはインターネットを介したリモートというツールの活用が一気に進んだことです。3月に開催した磁性アタッチメント義歯に関する講習会では、九州、関西、中部地区の保険医協会の会員も参加し、質疑応答も含めて、これがリモートを利用したハイブリット講習会の恩恵だと痛感しました。
 日本全国どこで行われる講習会でもリモート参加ができるならば、移動時間を必要としません。

興味のある講習会をサイトで検索

 さらに、検索しやすい環境が整い、どのような講習会が開催されているかが分かれば、自宅に居ながらにして参加できる講習会の利用頻度は一気に上がるでしょう。保団連の研究会交流サイトが活用され、興味のある講習会を見落とすことが少なくなることを期待しています。
 一方、講師との懇親会は開催できなくなりました。リモートによる質疑応答にもだいぶん慣れてはきましたが、懇親会の席で講師がふと漏らす本音に、大切なことがあると感じることが多々あります。環境が整えば、遠方の講師とは無理でも、近隣の講師との懇親会は再開するつもりです。
 我々医療人はすでに日頃から新しい技術を吸収して日常臨床に利用しています。色々な講習会が今から楽しみです。

 

患者トラブルの対処法 ――栃木協会 天谷 静雄

 栃木協会は、3月5日に大阪協会元事務局の尾内康彦氏を講師に「患者トラブルの最近の特徴と対処法をつかむ」と題し講演会を開催しました。千葉、群馬、山梨、茨城の各協会から152人がウェブで視聴しました。

埼玉・大阪の医師殺害事件を教訓に

 社会不安増大を背景に大阪、埼玉のような巻き添え自殺、社会へ復讐的な事件が発生し、2人の医師が犠牲になりました。尾内氏は、▽医師殺害事件は防げなかったか、この事件から何を学ぶかで組織も個人も成長できるのではないか▽患者家族との対応場所も含め、いま「応召義務」のあり方や深い理解が必要▽信頼関係が築けていない所への医師や職員の訪問は慎重になるべき―など問題提起しました。
 患者トラブルへの対応について、尾内氏は「モンスターペイシェントは薬物依存・アルコール依存や精神疾患、人格障害の方が多く、早めの見極め原則的な対処が必要」と指摘しました。
 ネットへの悪評書き込みへは証拠を並べ毅然と対処していく必要があり、クチコミ改ざん業者の暗躍の場合にも注意が必要と述べました。また、尾内氏は医療者の場合、とかく性善説に走り、親切丁寧な対応がかえって仇になってしまう場合もあると指摘。弁護士への相談もあてにならず、時には状況証拠をそろえて警察に訴えることで事態の深刻化を防げると対応法を解説されました。
 トラブル対処の経験から▽法的責任がある場合は誠実に対応する▽相手の要求に即答しない▽怒りをエスカレートさせる行為は厳禁▽孤立しない安全な場所で複数対応する―などを注意すべき点に挙げられました。
 診療や医師法の応召義務について、▽診療は患者の協力により成り立つもので、単なる商行為とは区別される▽患者の一人よがりや一方的思い込みに振り回されてはいけない▽医学の不確実性、保険診療は現物給付で後払いになるなど「成功報酬」とする見方も当たらないと解説。応召義務については、2019年12月に厚労省による新しい通知が出されており、「迷惑行為により診療お断り」の掲示ができるなど具体例を紹介しました。
 最後に、困った時はノウハウを教えてくれる最寄りの保険医協会に相談をと報告されました。講演動画は保団連ホームページの研究会交流サイトで4月末まで視聴できます。

 

ワクチン巡り活発に質疑 ――宮城協会 中村 起也

 宮城協会では、2月7日に新型コロナワクチンに関する研究会をウェブで開催、大阪大学教授・宮坂昌之先生を講師に新型コロナワクチンの効果・有効性・副反応などをテーマに講演いただきました。平日夜の開催にも関わらず全国各地から約200人が参加されました。参加者からは30分で17件もの質疑が行われ、司会の小生と宮坂先生がライブで回答する形式をとり、より深く学べました。

全国の貴重な意見や情報が得られる

 新型コロナの感染拡大により、研修会や講習会などが軒並みオンライン開催となり、全国各地を訪ねる機会がなくなりました。その土地にいかないと分かり得ないことや、顔をあわせてやりとりし学ぶことの大切さを改めて実感しています。その一方で、オンラインだからこそ、移動時間から解放されて、全国各地のさまざまな研修会などに参加しやすくなったのも事実です。
 地域に横たわる問題を解決するため研究会を企画していますが、参加者が多ければ多いほど、意見は様々得られます。各協会でも、協会内のみの参加では得られない、貴重な意見や情報が得られる機会を逃すことなく、全国からの参加を受け入れていただければと思います。
 このたび全国で開催される研究会・講演会などの情報を掲示したページができましたが、ぜひ活用して、全国の研修会に気軽にご参加いただければと思います。
 今後、各協会や御参加の先生方の負担が少なく、全国各地の研修会等に参加できるよう、環境を整えていきたいと思います。

以上

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