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【談話】

第47回衆議院総選挙の結果について

2014年12月16日
全国保険医団体連合会
会長 住江 憲勇

第47回衆議院総選挙は12月14日に投開票が行われ、自民党、公明党の与党が3分の2議席を維持し、安倍政権が継続されることになった。しかし、全有権者の中での得票割合を示す絶対得票率では、自民党は比例で約17%と2割を切っている。大政党に有利な小選挙区制度が作り出した虚構の「多数」であり、国民から信任を得たとは言いがたい。小選挙区制度は廃止し、民意が反映される選挙制度に変えるべきである。
野党は、自公政権の補完勢力が伸び悩んだ一方、安倍政権との対決姿勢を鮮明にした共産党が議席を倍増させた。沖縄では、全選挙区で自民党候補者が破れ、辺野古への新基地建設に反対する「オール沖縄」の共同候補が議席を獲得した。県知事選挙に続き「新基地ノー」の意思が明確に示されたが、安倍首相は建設強行の姿勢を見せている。民意を強権的に踏みにじることは絶対に許されない。
安倍政権の政治、経済・財政運営で貧困と格差がさらに拡大した。「全額社会保障に」といって消費税増税が強行されたが、2014年度予算で「社会保障の充実」に使われたのは、増収分5兆円のうち、わずか0.5兆円(うち医療分野0.2兆円)にすぎない。総選挙で自民党は、増税予定の2017年4月までの間も「医療、介護等を充実する」と公約した。公約した以上、「財源不足」を理由にした社会保障費の削減を行うことは許されない。
当会は総選挙にあたって、患者負担増・給付削減の流れを止め、医療、社会保障を守る政治に変えようと呼びかけた。安倍首相は総選挙で、2年間の社会保障切捨て政策と今後の患者負担増計画の是非を国民に問わなかった。安倍政権が患者負担増など医療、社会保障制度の改悪を続けるならば、国民との矛盾がますます深まることは避けられない。
私たち医師・歯科医師は、引き続き患者負担増計画の中止等を求め、運動を強めていく。

以上