実行委員長あいさつ

全国の会員の結の場に

沖縄県保険医協会
会長 仲里尚実

 全国の協会会員の皆様、「グスーヨー、チュウ、ウガナビラ」(皆さん、ご機嫌いかがですか)。故翁長知事が挨拶の冒頭に必ず発した沖縄方言です。

 沖縄で初めての保団連医療研究フォーラム開催です。今まで大協会が中心になり医療研が開催されました。保団連の強力な協力のもと3年前から準備をしてきました。私たちは「身の丈」を意識しつつ中身の濃い研究会にしようと工夫を凝らしました。全国から130を超える演題が応募されました。心から感謝いたします。

 今でこそ沖縄県は全国平均以上の医師数・医療機関がありますが、沖縄戦後の27年間の米軍による統治下の間、県民は劣悪な医療条件下にありました。国民健康保険が適応されたのは日本復帰後の1972年のことです。先達の努力で救急医療は全国的にもトップレベルにありますが、離島・僻地を多く抱え他府県にはない問題も抱えています。

 ご存じのように沖縄・琉球は、その歴史・文化ともに本土とは異なる航跡をたどってきました。食文化もそうですが、特に音楽・芸能の分野では本土はもちろん世界に広がる作品を数多く輩出しています。オープニングライブではその勢いを感じることができるでしょう。

「沖縄戦」という本格的かつ凄惨な地上戦が繰り広げられた土地ならではの、強い平和への祈りがあります。オプショナルツアーでは「青い空、碧い海」だけではない、「戦争と平和を考える」コースを数多く企画しました。こぞってご参加ください。

 沖縄県民の精神は「いちゃりば、ちょーでー」(出あえば、みな兄弟)です。沖縄での医療研フォーラムが“結(ゆい)”の場となりさらに絆を深め、今後全国の“小さな”協会が主務地に立候補することを期待します。