第40回保団連医療研究フォーラム実行委員会委員長
佐賀県保険医協会会長
中山 利浩
今年の第40回保団連医療研究フォーラムは、佐賀市・SAGAアリーナで開催します。
医療研究フォーラムは1986年の第1回開催以来、地域医療の第一線を担う医師・歯科医師が日常診療の工夫・経験を持ち寄り、医療実践を共有する場として、回を重ねてきました。
今年のメインテーマは「地域連携で病を治す~がばいよかばい佐賀に来んさい」を掲げました。フォーラムのメイン企画である分科会・ポスターセッションをはじめ、佐賀ならではの特色ある記念講演やオープニング企画を用意しました。
記念講演では、安西慶三先生と江口有一郎先生が佐賀大学医学部の時代から手掛けて来られた「佐賀県ストップ糖尿病対策」と「肝がんワーストワン返上」の運動とその成果について解説していただきます。病気の予防や治療を行うに際して、一人の医師やひとつの医療機関だけでなく、他の医療機関や行政機関、マスコミ等も総動員して県全体での運動として推し進める。そこに医療の新しい姿や取り組みの発展の姿が見えて来ると思います。今回の講演分野は糖尿病と肝癌ですが、全く別の分野・領域でも十分に参考になると思います。私自身もコメディカルスタッフや他医療機関、行政との連携、プロモーション方法など是非参考にしたいと思っています。
オープニング企画としては、明治維新と佐賀の関わりについてミニ解説と寸劇を披露します。日本赤十字社を創設した佐野常民、早稲田大学を創設した大隈重信などが皆さんの前に登場するでしょう。
共同調査ではマイナ保険証に関する調査結果をお知らせします。2025年7月末で多くの自治体の国民健康保険の保険証が期限切れになります。8月以降に新たなトラブルが生じている可能性があります。その点の調査を全国の協会に依頼しましたので、どういう結果が出てくるか興味津々です。
オプションツアーでは、佐賀の観光地訪問だけに留まらず、玄海原発の施設見学や佐賀空港に配備予定のオスプレイを間近で見るツアーなども計画しています。
こうした企画を通じて、佐賀での医療研究フォーラムが全国の医師、歯科医師の交流の機会にできればと願っています。