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医師数の国際比較

日本の医師数(100ベッド当たり)は13.7人と、先進5カ国の中では最低です。そのため“3時間待ち3分診療”の実態が発生しているのです。医療スタッフの増員には診療報酬の改善が欠かせません。

医療給付費

1年間に医療保険で使われた医療費の総額である「国民医療費」から、患者負担を除いた医療費のこと。国などの公的機関が支出した医療費でもあります。

医療特区

構造改革特別区域(特区)のうち「経済特区」のひとつで、特定の地域に限って、地方自治体や各種団体・組織からの申請によって、全国的には規制されている事項を認められた区域です。2004年11月から「医療特区」では、株式会社による病院・診療所の開設が認められました。

医療費の国際比較

日本の総医療費(対GDP比)は、OECD加盟30カ国中で21位と、先進国の中では低いレベルにあります。

う触

むし歯のこと。略称で「C」とも呼ばれます。

応能負担・応益負担

応能負担とは、負担能力のない者には税金や社会保険料を減免し、所得の高い者にはより高い負担率で税金や社会保険料を課すことによって、所得を再配分する機能を与えるものです。一方、応益負担とは所得の高低や能力には関係なく、かかった医療費の例えば1割を負担させる方法です。

応能割・応益割

国民健康保険料は、加入者の収入や資産に応じて計算される「応能割」と、収入や資産に関係なく一律に計算する「応益割」を組合わせて定められています。「応益割」を増やせば低所得の人にはきつくなりますが、厚生労働省は「応益割」の割合を保険料の5割まで引き上げるよう市区町村に指示しています。

介護給付費

介護保険法で定められた介護サービスに対して支給される費用(財源は介護保険料、国庫負担金等)。原則として、利用者は介護給付費の全額を支払い、その9割を後日償還を受けることになっていますが、運用上は代理受領方式が採られているため、介護給付費の1割を利用料として支払います(居宅介護支援については利用料負担なし)。

介護療養型医療施設

病院及び診療所の療養病床のうち、介護保険の適用を受ける療養病床を有する医療施設。主として、長期にわたる療養及び医学的管理の下における介護の必要性のある者が入院の対象となります。

か再診(かかりつけ歯科医再診料)

かかりつけ歯科医再診料のこと。内容は下記を参照。

か初診(かかりつけ歯科医初診料)

2000年の診療報酬改定で初診料とは別に、かかりつけ歯科医初診料が導入され、初診料180点、「か初診」270点(04年に274点)とされています。「か初診」は患者さんの同意を得て、治療計画をつくり、その内容を口腔内写真等で患者さんに説明した上で、文書で患者さんに情報提供した場合に算定します。
 保団連はか初診について導入当初から廃止を要求しています。その主な理由は@初診料、か初診と二種類の初診料は患者さんの理解が困難、A患者さんの医療機関の選択(フリーアクセス)が制限されてくる、Bか初診が包括点数であることなどです。

看護師数の国際比較

日本の看護師数(100ベッド当たり)は54人と、先進5カ国の中で最低です。少ない医療スタッフが原因の医療事故も発生しています。安全な医療のためには、医療スタッフを増員するための診療報酬の改善が欠かせません。

居宅介護支援事業者

居宅介護サービスの計画、調整等に当たる事業者。その事業所の居宅介護支援専門員(ケアマネジャー)がこれらの業務に当たります。なお、居宅介護サービス計画の費用は利用者負担は不要です(介護保険から10割が給付されます)。

区分支給限度額

介護保険法で定められた介護サービスのうち、数種類の介護サービス全体について介護保険から支給する額に設けられた1月単位の上限で、要介護度により限度額は異なります。上限を超えた費用は利用者が全額負担します。例えば、訪問通所系の7つのサービス(訪問介護、訪問看護等)一括で限度額が設けられており、十分な居宅サービスの提供を阻害する要因の一つになっています。

クラウン

冠(crown)。歯全体を覆うかぶせ物のこと。虫歯などで歯を大きく削ったため詰め物では対応できないときに使われる。

ケア

世話、管理、注意、配慮、介護、看護などの意味。医療的・心理的援助を含む。治療に対して使われる場合は、説明や指導によって維持管理を目的とする。

減額認定証

高齢者医療制度の中で、低所得者が窓口負担の軽減を受けるために提示するもので、正式には「限度額適用・標準負担額減額認定証」といいます。 
 02年10月より、老人医療の対象者(70〜74歳の前期高齢者を含む)の窓口負担は全て定率(1割または2割)となりましたが、外来と入院を含む場合、それぞれに上限額が設けられています。この上限を、市町村民税非課税世帯などには、低く設定しています。
 外来では、一般の上限は12000円ですが、「減額認定証」があれば8000円になります。ただし償還制のため、一旦は窓口で全額支払わなくてはならず、本当に低所得者対策になっているのか疑問視する声も少なくありません。
 また「減額認定証」自体も、申請しなければ受けられないということで、本来交付されるべき世帯全てに行き渡っていないのが現状です。

健康日本21

健康日本21は、新世紀の道標となる健康施策、すなわち、21世紀において日本に住む一人ひとりの健康を実現するための、新しい考え方による国民健康づくり運動である。

現物給付

公的医療保険では、被保険者(患者さん)が病気になったときに医療機関で、お金ではなく医療サービス(現物)が給付されます。これを現物給付といいます(療養の給付ともいいます)。これは窓口負担(健保、国保ともに3割負担)を払えば、いつでもどこでも医療が受けられることを保障するものです。

憲法9条

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

憲法25条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

高額医療費

75歳以上の高齢者を対象とした老人保健法で保険診療を受け、月の限度額を超えて窓口負担を払った場合、自治体に申請すれば、超過額が返還される制度です。外来の月限度額は1万2千円。入院も同額ですが、入院では限度額を超えた窓口負担は求めません。(なお所得で限度額が異なります

高額療養費

高額療養費は、健康保険で診療を受けた時の保険診療分の患者負担が、一定の額を超えた時に保険から償還されるもの。対象は75歳未満の被保険者・被扶養者。

咬合採得

入れ歯などを作る時に上下の歯の噛み合わせがずれないように位置を写し取ること。

高度先進医療

高度先進医療は、新しい医療技術の出現や医療に対するニーズの多様化に対応して、先進的な医療技術と一般の保険診療の調整を図る制度。保険診療をベースとして、別に特別な料金を負担することにより、先端的な医療をうけやすくしようというもの。

国民医療費

1年間に医療保険に使われた医療費の総額。医科歯科の医療機関、調剤薬局などと、訪問看護や保険で行われたはり、きゅう費等の総額で患者負担分を含みます。入院の差額ベッド代や出産など自費診療費となる保険外診療費は含まれていません。→厚労省解説

混合診療

健康保険法では、治療行為はすべて医療保険で給付しなければならないと定められています。混合診療とはこの制約をなくし、治療行為の一部を医療保険で給付し、一部を自費診療(全額患者負担)で診るという、保険給付と保険外の自費診療費を混合した診療をいいます。これが全面的に認められると、保険のきかない医療が拡大し、患者負担が増えます。

在宅酸素療法

慢性呼吸不全などの呼吸困難な患者さんが、家庭に設置した酸素濃縮装置や酸素ボンベを使って濃縮酸素を得る療養。患者さんは全国に約12万人いるといわれています

差額・差額徴収

医療保険から医療機関に支払われる医療費を低く設定し、足りない分(差額)を患者さんから医療機関が徴収することを差額徴収と言います。健康保険法では原則禁止されていますが、例外的に差額ベッドなどが認められています。(ただし、法的には差額ベッドなどは保険外併用療養費制度になります。保険外併用療養費を参照)

資格証明書

「災害その他政令で定める特別な事情」がないのに1年間国健康保険料を滞納した世帯主は、国保「保険証」の返還に応じる必要があります。この世帯主には、「国保被保険者資格証明書」が発行されます。資格証明書で医療を受けたときは、病院や診療所の窓口でかかった医療費全額を支払い、後日、患者が市区町村に領収書を添えて請求し、保険給付分(原則として7割)を戻してもらいます。

歯科疾患総合指導料

2006年4月の診療報酬改定で新設された点数。患者の同意にもとづく総合的な歯科治療計画等を立案し、継続的な指導管理を実施するものとされています。患者への病状等の説明と、説明内容を文章で提供します。患者の同意は患者の自署による署名が必要とされます。

 同指導料の新設に伴い、かかりつけ歯科医初診料、歯周疾患総合診療料、歯科口腔継続管理総合診療料、継続的歯科口腔衛生指導料など、これまであった継続管理の点数は廃止されました。保団連は初診時から治療終了後の長期の維持管理を安価な点数で医療機関に課すもので、定額点数での管理は医療の個別性などにも反するものとして廃止を要求しています。

 導入初年度の06年では60〜70%の歯科医療機関が同点数の届け出を行なっていますが、実際の算定率は5%程度であり、大多数の歯科医療機関からも受け入れられていません。

実効負担率

患者さんの窓口負担は、高齢者は1割負担、現役世代は3割負担というように異なっています。この窓口負担率を平均したものを「実効負担率」といいます。日本の実効負担率は03年で18.3%であり、先進国の中で突出して高くなっています。

ジニ係数

例えば所得についての世帯間格差を示す指標です。0から1までの値をとり、0に近いほど所得格差が小さく、1に近いほど所得格差が大きいことを示します。日本の所得格差は年々拡大し、ジニ係数が増加してきています。

社会保険診療報酬支払基金

医療機関から請求された医療費(診療報酬)の審査を行い、適正な支払いを行う機関。審査は診療担当者の代表・保険者(健康保険組合など)の代表・学識経験者の三者で構成される委員会で行われます。

社会保障給付費の国際比較

日本の社会保障給付費(対GDP比)は16.8%と先進5カ国の中でも低い水準にあります。

充填

歯を抜髄した後の空洞に詰め物をすること。

償還払い制度

医療機関の窓口で支払った医療費のうち限度額を超えた分が、後で申請することにより、払い戻される制度です。高額療養費や、高齢者の高額医療費、はり、灸などが代表例です。自治体によっては乳幼児医療費の助成等も償還払いとなっている場合があります。
 償還払いに対し、限度額以上を窓口で支払わなくてよい制度を現物給付といいます。

人頭払い制度

かかりつけ医をあらかじめ決めて、その医療機関に登録した患者の人数に応じて診療報酬を支払う方式とのことです。患者さんは、どこにいても、どんな病気でも、まずは登録した医療機関を受診しなければなりません。保険証1枚で、全国どこででも、どの医療機関にかかっても、医療が受けられるという患者さんの権利を制限する制度です。

新・予防給付

介護保険の「要支援」「要介護度1」の軽度者に、介護に代わって「筋力トレーニング」「栄養改善」「口腔機能の向上」などの予防サービスを行うもの。従来の介護給付費用を3分の1程度に抑制する意向が示されている。

診療報酬

医療保険から医療機関に支払われる治療費のことです。心電図検査は150点、盲腸の手術は6420点というように、すべての医療行為について、1点10円の点数が決められています。診療報酬は医療行為にかかわる物的経費や医療従事者の人件費(医師、看護師、薬剤師等)に充当されますが、同時に医療保険で受けられる医療の範囲と内容を定めるものでもあります。2年ごとに中医協で審議されて改定されます。

先進医療

保険外併用療養費の分野の一つ。高度先進医療(脳死肝臓移植手術など)や、必ずしも高度ではないが既存の技術と異なった新しい医療技術のこと。初診料や入院料などの基礎的な医療費は医療保険から支給し、手術など当該治療法にかかわる医療費は全額自費負担とすることが認められています。先進医療の対象は厚労省の「先進医療専門家会議」で決められます。

選定療養

保険外併用療養費の分野の一つ。差額ベッドや予約診療など、患者さんによって選択が分かれる「特別のサービス」とされています。費用を徴収するにあたってはルールが定められています。

地域支援事業

要支援・要介護状態になる前からの介護予防が重要として、@現行の老人保健事業、A介護予防地域支え合い事業、B在宅介護支援センター運営事業を再編し、「地域支援事業」として介護保険制度に吸収する事業。

中央社会保険医療協議会(中医協)

厚労大臣の諮問機関で、診療報酬の内容や点数について審議・答申します。医療側委員、支払側委員(保険者)、公益委員の3者の代表で構成されます。

出来高払い/定額・包括払い

診療報酬の算定方法には出来高払いと定額・包括払いの二種類があります。出来高払いとは細分化された一つ一つの医療行為毎に点数を設定し、それらを合算する算定方法です。定額・包括払いとは、例えば投薬・検査・注射をまとめて1月毎に何点とするように、いくつかの治療行為をまとめて点数化した算定方法です。

特定疾患治療研究事業

スモン病など原因や治療法がまだ分かっていない難病患者に対して、治療方法解明などの研究促進の視点から医療費の自己負担分を国が補助する制度。

特定療養費制度

特定療養費制度は、混合診療や差額徴収を原則的に禁止した中で、行政指導で認めてきた差額ベッドや歯科の材料差額を健康保険法で認め、保険給付との調整を図るために導入した制度です。医療費の一部は保険から給付されますが、足りない分(差額)を患者さんから徴収できることを合法化したものです。1984年に導入され、高度先進医療と選定療養(患者さんが選択できる特別のサービス=差額ベッドなど)の2種類があり、中医協で決められます。

入院時食事療養費

公的医療保険から給付される入院時の食事の費用のこと。患者さんの自己負担があり、04年現在の自己負担は1日につき780円です。

8020運動

「ハチマルニイマルウンドウ」と読み「80才で20本の歯を残そう!」という厚生労働省のスローガンです

評価療養

保険外併用療養費の分野の一つ。将来的に保険給付の対象とすべきものであるか、否かについて評価を行なうことが必要なもの。

対象 [1]先進医療 [2]医薬品の治験に係る診療 [3]医療機器の治験に係る診療 ほか

抜髄

歯の神経(歯髄)を抜くこと。

フリーアクセス

日本では、収入のある人もない人も国民全員が健康保険に加入し、医療が必要なとき、「保険証」1枚と一部負担金があれば、希望する病院や診療所を選んで、必要な医療サービスそのものを直接、受けられます。これをフリーアクセスといいます。

ブリッジ

義歯の一種。自由に取り外しが出来ない。歯のない部分の両側の歯を削り、つなげる治療法。支える歯を支台歯といい、支台歯を金属などでつなぐ(ダミー、ポンティック)。歯のないところに橋を架けたように治すのでブリッジ(bridge)。架工歯、橋義歯ともいう。

ヘルスプロモーション

1986年にカナダのオタワで開催された世界保健機構(WHO)の会議で提案された概念。「すべての人々があらゆる生活場面で健康を自らのものにすることができる社会を創造する」ことを指す。

包括払い・出来高払い

診療報酬の算定方法には出来高払いと包括払いの二種類があります。出来高払いとは細分化された一つ一つの医療行為毎に点数を設定し、それらを合算する算定方法です。包括払いとは、例えば投薬・検査・注射をまとめて1月毎に何点とするように、いくつかの治療行為をまとめて点数化した算定方法です。

保険外負担

差額ベッド代や入れ歯の自費製作など、公的医療保険の患者負担以上の負担をいいます。 

保険外併用療養費

健康保険では、保険が利かない診療を受けると、保険が利く診療も含めて医療費の全額が自己負担となります。ただし、保険が利かない診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める「評価療養」と「選定医療」については、保険が利く診療との併用が認められています。

 通常の診療と共通する部分(診察、検査、投薬、入院料等)は、保険給付の対象となり、その部分については窓口負担を支払います。残りの医療費は、自己負担となります。

保険給付

治療にかかった医療費の一定割合を、公的医療保険から支払うこと。健康保険では保険給付は7割で、自己負担(一部負担)は3割になっています。

保険者機能の強化

健康保険組合や国・市町村などの保険者が、治療内容への干渉や診療報酬請求の審査強化、診療報酬の直接契約などを通じて医療機関への統制を強化すること。

保険者と医療機関の直接契約制

公的医療保険の保険者は、健康保険組合や国・市町村です。これら保険者と医療機関が個々に診療報酬の額などを契約することを、保険者と医療機関の直接契約制といいます。

保険外し

医療保険や介護保険からの保険給付をやめ、全額自己負担とすること。

保険免責制度

健康保険から給付される医療(診察、手術、検査、薬など)のうち、一定の金額までは医療保険の適用を免除し、全額患者の自己負担にする制度です。例えば免責額が1000円の場合、医療費が1000円までは保険が効かず全額自己負担(10割負担)、1000円を超えている部分は超過額の3割が患者負担となります。保険給付の範囲が狭められ、受診頻度が高い患者さんほど負担が重くなります。

ホスピタルフィー

診療報酬の中で医療機関の運営コストに対して評価のこと。医療施設(hospital)に対する支払い(fee)と言う意味。対して歯科医師の技術に対する評価をドクターフィーという。

保存、低侵襲の治療

保存は歯や神経をできるだけ抜かないようにする治療。侵襲は手術などのように体への刺激を行ったり、傷つけること。

補綴

口腔内の歯や身体器官の喪失によって損なわれた形態と機能を、義歯や差し歯等の人工装置によって修復・整形することをいいます。

ホテルコスト

入院ベッド代など、医療機関での居住費、食費にかかる費用を指します。

無歯顎率

自分の歯が1本もない者の割合

無床診療所

入院用ベッドのない医療機関を指します。また、入院用ベッドが1〜19床ある医療機関を「有床診療所」、20床以上を「病院」と呼びます。

有床診療所

入院用ベッドが1〜19床ある医療機関を「有床診療所」といいます。これに対して20床以上を「病院」、入院用ベッドのない医療機関を「無床診療所」と呼びます。

有訴率

有訴者率は、病気やけが等で体の具合の悪いところを自覚している者の(人口千人に対する)割合

要介護度

介護保険サービスの受給資格を認定するために設けられた介護の必要度です。要支援、要介護1〜5までの6段階の区分があり、訪問調査・主治医意見書等に基づき市町村の介護認定審査会で決定します。また、要介護度により介護保険から支給される費用が定められています。

療養の給付

健康保険の被保険者やその被扶養者の家族(制度上は家族療養費の支給)が、病気になったり、ケガをしたときは、健康保険を扱っている病院・医院に『保険証』を提出すれば、診察・処置・手術・薬の支給・入院などの必要な医療が受けられます。これを「療養の給付」といいます。(現物給付ともいいます)
 療養の給付はあくまでも病気に関するもので、病気ではない健康診断や美容整形、妊娠や出産等については、健康保険の給付は行われません。
 また、健康保険の対象となる病気やケガは、あくまでも日常生活を営む上で生じたものであり、仕事中や通勤途中で発生した病気やケガについては、労災保険から治療費などが支給されます。

療養病床と一般病床

医療法の規定に基づく病床(ベッド)の種類(区分)で、主として長期にわたり療養を必要とする患者のための病床です。
 療養病床には、次の2つがあります。
 @ 介護型の療養病床(要介護認定された患者に対するサービスを介護保険で提供する病床で、必要に応じて医療も受けられます)
 A 医療型の療養病床(慢性期の状態にあって入院医療を必要とする患者に対するサービスを医療保険で提供する病床です)。

 これに対して、主として急性期の入院治療を必要とする患者のためのベッド(病床)を「一般病床」といいます。


abc

ADL

activity of daily living(日常生活動作)の略です。

DMF指数

過去に虫歯になったかどうかを数値で表したもの。一般的に指数の高いものほど虫歯が多い。DMFは虫歯を治療していない歯(Decayed teeth)、虫歯で抜いてしまった歯 (Missing teeth because of caries)、虫歯を治した歯(Filled teeth)の略。D+M+F=DMF指数

DPC(急性期入院医療の包括評価)

入院患者さんの治療に要した診療報酬が、検査や診断等に要した費用ではなく、疾病ごとに定まった額で支払われる方式。同じ疾病でも患者さんによって症状は異なりますので、DPCでは必要な検査や治療ができなくなる点が懸念されています。

 またDPCでは平均入院日数を超えるとペナルティがかかり、診療報酬が減額されるため、患者さんを早期に退院させるようなインセンティブが働きます。入院医療の包括払いが既に導入されているアメリカでは、入院を継続する必要があっても退院を余儀なくされる事態が発生して社会問題となっています。

QOL

Quality of Lifeの略で「生活の質」すなわち、どれだけ健康的な生活が送れるか、を指します。

 

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