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国保資格証での受診が増加……北海道医会調査


 北海道保険医会は、医科歯科3655名に対し、国保資格証明書の受診実態について、アンケート調査を行いました(回答は653名・回収率17.9%)。

 これによると、今年1月以降、資格証で受診した患者が「あった」とした会員は29.6%にも上りました。その件数は「1〜5件」が最多でしたが、昨年との比較では約3割が増加していると答えています。短期保険証についても同様の傾向でした。

 資格証・短期証での受診でトラブルを経験したとの回答は8%でした。その内容は「治療中断」「治療費の未払い」「患者が資格証明書についての知識が全くない」など。「中には10割負担と聞いて受診を取りやめた」「資格証となって受診を我慢していたため悪化し、入院したが障害が残った。継続的な治療ができていれば、外来でフォローできたのではないか」などのケースも報告されています。

 北海道では資格証明書は1万7929世帯に発行され、全国で4番目の発行数です(03年6月時点)。調査結果を伝える北海道保険医新聞では「不十分な制度による医療機関窓口のトラブルのみに目をむけるのではなく、国民皆保険の根幹を揺るがす大きな問題として考える必要がある」と問題提起しています。