消費税損税解消などを議論
―日医が臨時代議員会開催―
(全国保険医新聞2016年4月15日号より)
日本医師会は3月27日、第136回臨時代議員会を開催した。
冒頭にあいさつした横倉義武会長は、地域包括ケアを念頭に「かかりつけ医を中心としたまちづくり」を強調。地域医療構想が病床削減や医療費抑制の手段に用いられることなく、過不足なく医療を提供する手段となるためには、かかりつけ医を中心としたまちづくりが重要とした。また、回復期・慢性期の需要増加の中、地域包括ケアシステムの構築にはかかりつけ医を要としたネットワーク作りが不可欠で、その役割を地域の医師会が担うことを期待すると述べた。さらに、「変革期を担う人づくり」を訴える中で、新専門医制度が医師の偏在の助長や地域包括ケアの阻害要因になりかねないと指摘した。
その後、「控除対象外消費税の解消」、「新専門医制度」、「医療事故調査制度」、「地域医療構想」などについて意見が交わされた。
控除対象外消費税(消費税)の解消について今村聡副会長は、日医医業税制委員会が答申した案を紹介。現行の非課税を前提に、診療報酬に上乗せされている仕入税額相当額(2.89%)を超える負担分について還付を認める答申案について、「医療界が一致できる提案だ」と述べた。地域医療構想について中川俊男副会長は、外来データが一律な医療費抑制に用いられないよう、厚労省や都道府県に地域の実情を理解させることが必要と答弁した。
以上